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ぎょろり 函館発、重機に「目玉」 注意力UP 異業種・道外にも普及

 函館建設業協会が2年余り前から、作業員の安全意識を高めるため「目玉」をかたどったシートを重機などに貼る取り組みを行い、効果を上げている。同協会員に加え、札幌や旭川、松山市などの建設業者にも広まり計約120社が採用。「目玉で、見られている感覚を持たせることで慎重さや注意力が高まる」との声が相次ぐ。異業種も効用に注目し、銀行の支店などが活用。東京都が今月、山道入り口のクマ出没注意の看板に貼るなど活躍の場が広がっている。

 建設現場では、作業用車両の後部など、運転者からの死角に作業員が接触する事故が少なくない。このため函館建設業協会の労務安全委員会は2017年、大きく見開いた黒目を描いた幅約40センチの楕円(だえん)形の目玉シートを制作。マグネット式で、油圧ショベルやブルドーザーなど重機の車体に貼り付けられる。

 会員企業に無料配布し好評だったため、1セット(目玉一対)5千円で販売。昨年末までの2年間で計約650セットが売れた。大東工業(札幌)は下請け企業にまで安全意識を浸透させようと、昨年8月に最多の130セットを購入。同社労務安全室は「人の目が見落とす前に、目玉が注意を促してくれる」と評価する。

 同委は今後、道内外の建設現場での普及を目指す考え。「重機の目玉を見て地域住民が建設業に親しみを感じるようになった」との声もあり、同委の中塚徹朗委員長は「業界への理解や関心につながれば」との期待も込める。

 一方、同委は、目玉が注意を喚起する効果に着目した異業種からの要望にも応え、一対の幅約3センチ~約18センチのシール型の目玉も制作。北洋銀行函館中央支店は昨年11月に130セットを購入しパソコンや複合機、シュレッダーに貼った。行員からは「忙しい時でも、一瞬立ち止まって慎重に考える習慣がつくようになった」との声が上がっている。渡島管内松前町の同行松前支店もシールを採用した。

 さらに東京都檜原村の奥多摩周遊道路入り口にある都の施設「檜原都民の森」は今月上旬、シール約20セットを購入。ツキノワグマ出没に注意を促そうと山道の看板などに貼った。クマ目撃情報は近年減っているが、都民の森管理事務所の小林泰代所長は「トレッキングシーズンに備え、目に留まる場所に貼った。紅葉の季節まで、奥多摩の自然を安全に楽しんでもらいたい」と話している。(石橋崇)

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