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大地震「またか」 胆振東部 復旧途上、不安な夜

 21日夜、再び震度6弱の激しい揺れが北海道を襲った。昨年9月6日の胆振東部地震発生から間もなく半年。9月の地震で甚大な被害を受けた胆振管内厚真、安平、むかわの3町などの住民は突き上げるような衝撃に、声を失った。「またか」―。仮設住宅や復旧途中の自宅などで、人々は不安な夜を過ごした。

 ダダダダダダーッ。21日午後9時20分すぎ。厚真町本郷の仮設住宅で暮らす森田明央さん(52)は寝ようとした瞬間、地響きのような激しい音と揺れに飛び起きた。「やばい、これは来たぞ」

 昨年9月の地震では、町桜丘地区の自宅が全壊した。「あの時と同じ位の衝撃だった」と森田さん。一緒にいた妻や息子にけがはなかった。神棚が崩れるなど部屋の中はぐちゃぐちゃになった。揺れと同時に停電したが、4、5分で復旧。テレビニュースで「震度6弱」と知り、目を見開いた。「まだ心臓がどきどきしている」と話す。

 9月の地震で震度7を観測し、36人が亡くなった厚真町では現在、8カ所の仮設住宅で計約280人が暮らす。「怖い…、まだ体が震えている」。同町表町の仮設住宅にいた介護職員郡泰子さん(55)は、長い揺れを感じた。揺れがおさまった直後、仮設住宅から車で5分ほどの108人が入居する福祉仮設住宅に駆け付けた。「みんなは無事だった。よかった」。だが、町内に響く救急車や消防車の音に体が震えた。「他のみんなは大丈夫だべか」

 同町朝日の団体職員松原正明さん(58)も、自宅でドン、と突き上げるような揺れを感じた。家の食器棚から食器が落ちたが、家や周辺に異常はなかった。「9月の時より揺れは短く小さかったが…、怖かった」。9月には自宅周囲の山で土砂崩れも発生しており、「土砂がさらに崩れていないか、心配だ」と気をもむ。

 同町幌内の農業梅内誠さん(56)は地震直後から、自宅前にエンジンを掛けた状態で車を止めた。「余震があればすぐに車に駆け込める」と梅内さん。「しばらく大きな余震がなく、日常生活を取り戻しつつあるところだった。自然相手に油断はできない」と防寒着や水を積み込んだ。

 むかわ町内で1人暮らしする樫野富美子さん(58)は突然、激しい揺れを感じ、はだしのまま外に飛び出した。「つまずいて手や足がすれてしまった。首も少し痛い」。9月の地震以来、小さな地震でも怖かった。「なのに今回の揺れは大きくて鳥肌がたった。ドキドキが止まらない。1人でいるのが怖い」

 安平町早来のコンビニエンスストア経営、末平正幸さん(58)は地震で店内にあるワインボトルが10本以上割れ、後片付けに追われた。「昨年の地震から5カ月以上たち、気が緩んでいたわけではないけど、またこのような大きな揺れを経験するとは」と驚いた様子で語った。

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