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<どう思う? 意見×異見>セカンドオピニオン求める? 納得して治療法選ぶ手段/「病院替えるため」誤解も

 大きな病気になった時、診断や治療の方針について主治医以外の医師に「第二の意見」を求めるセカンドオピニオン。道内でも15年前、専門外来が誕生し広がってきた。だが「主治医に言い出しにくい」という患者の声がいまだに聞こえ、主治医や病院を替える手段と誤解する患者もいる。今回は、私たちが納得して治療法を選んで受けるための一つの手段である「第二の意見」について考える。

 今月上旬、札幌のがん患者支援団体「市民と共に創るホスピスケアの会」の電話が鳴った。患者からの相談だった。「がんが見つかり、主治医から『小さいので様子を見ましょう』と言われたが、心配。自分のがんの治療について知りたい」という内容だった。

 副代表理事の山田富美子さんが、悩みを解決できそうないくつかの情報を提供した。その一つにセカンドオピニオンも挙げ、「主治医の紹介状と検査の資料が必要。料金がかかります」と説明した。

 山田さんによると、がん患者の相談や患者が集まるサロンで、セカンドオピニオンが話題になることも少なくない。受けたいが主治医になかなか言い出せない、言ったら嫌な顔をされたという声も聞くという。山田さんは「『主治医と合わないから』『自分の望む治療法ではないから』と、セカンドオピニオンを主治医や病院を替える手段だと誤解している患者もいます」と指摘した。

 こんな実例もある。札幌の50代の男性Aさんは昨年、病院で脳の血管の一部が膨らむ病気が見つかった。血管が破裂すると命を落とすこともある病気だ。主治医の治療方針は経過観察。半年後の再受診を予約した。

 しかし、Aさんは「病気が進行したら」と不安になった。その病院のホームページに「セカンドオピニオンの希望は遠慮なく申し出てください」とあった。3カ月後、第二の意見を聞こうと紹介状と検査データをもらい、別の病院の医師を訪ねた。

 紹介状には「次回の受診は取り消し、今後は先生にお任せする」と書かれていたという。Aさんは「こんなことがあるのか」と驚いた。第二の意見を求めた医師からは、血管が破れると死ぬか寝たきりになるが、そうさせないための治療法もあると説明を受け、「幸いにも(セカンドオピニオンの)先生が(今後の診療を)引き受けてくれたので、病院難民にならずに済んだ」と振り返る。まれかもしれないが、こうした例があるのも現実だ。

 道内では2004年、北海道がんセンター(札幌)が初めてセカンドオピニオンの専門外来を開いた。

 現在、がんに限ると、国が指定する道がんセンターを含む全道22カ所のがん拠点病院などは全てセカンドオピニオンを行っている。いずれも完全予約制。病院によっては対応できないがんの種類もある。主治医の紹介状と検査データが必要。時間は30~60分程度。料金(税別)は5千円(30分)~3万円(60分)と病院によって異なる。

 道がんセンターのセカンドオピニオン外来は17年度の1年間で全道から223人が利用した。利用者のアンケートによると、受けた理由(複数回答可)は、83%が「他の治療法がないか知りたい」、54%が「説明された治療法でよいか知りたい」、16%が「主治医に行くように言われた」。

 受けた感想(複数回答可)については、75%が「病気の理解が深まった」、26%が「治療の選択肢が増えた」、18%が「現在の治療に自信が持てた」と答えた。その一方、「主治医と異なる見解を言われ混乱した」との回答(5%)もあった。

 セカンドオピニオンは、一般的に通常の外来以外に時間を取って行われる。主治医の手紙を読み、資料を見て、他の医師と相談するなど事前の準備や事後の返事にも時間がかかるという。加藤秀則院長は「かつてに比べると、(セカンドオピニオンに送り出す)主治医の意識もかなり高まってきた。セカンドオピニオンは患者や家族の間に広がっている」と話す。(編集委員 岩本進)


 「もし、自分や家族が大きな病気になったら、セカンドオピニオンを受けたいと思いますか」。質問への回答と意見、体験をお寄せください。
https://www.hokkaido-np.co.jp/form/73/

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