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五輪招致疑惑 説明を尽くしていない

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 東京五輪・パラリンピックの招致を巡る贈賄疑惑が再燃した。

 フランス司法当局が、日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恒和会長について、汚職に関与した疑いで捜査を始めた。

 来年に迫った五輪の機運を損なう事態であり、JOCには丁寧な説明が求められる。

 ところが、きのう記者会見した竹田会長は招致活動の正当性を強調しただけで質疑には応じなかった。真摯(しんし)な対応とは言い難い。

 JOCは招致に違法な点はなかったとする調査報告書をまとめているが、資金の流れは必ずしも明確になっていない。

 捜査を重く受け止め、全容解明に向けた再調査を行うべきだ。

 疑惑の焦点は、東京五輪の招致委員会が、シンガポールのコンサルタント会社に支払った約2億円超の趣旨である。

 コンサルは、アフリカの集票に影響力があったセネガルの国際オリンピック委員会(IOC)委員の息子と関係が深いとされ、仏当局はカネの一部は委員側への賄賂だったとみているようだ。

 この委員は、リオデジャネイロ五輪の招致に絡む不正でも関与が指摘されている。

 竹田氏は会見で、コンサルへの支出は情報収集やロビー活動への対価だったと述べ、JOCの調査報告書でもお墨付きを得ているとの見解を示した。

 だが、調査はIOC委員側から直接事情を聴いていない。

 こうした弱点を抱えた調査の結果だけでは、疑惑を全面的に払拭(ふっしょく)するには不十分だろう。

 竹田氏は招致活動の具体的な中身は関知せず、「手続きを疑う余地はなかった」とも語った。人ごとのような発言で、招致責任者としての自覚を欠いていないか。

 IOCは、ソルトレークシティー冬季五輪を巡るスキャンダルをきっかけに、招致都市とIOC委員の接触を禁じている。

 その結果、両者の間を取り持つコンサルタント会社が暗躍するようになったとされ、「コンサル契約なしでは招致は成功しない」と言われるほどだ。

 フェア精神を重んじるスポーツの祭典にとって、公正・公平や透明性の確保は欠かせない。

 コンサルが不正の温床になっているなら、まずIOCはその活動実態を厳密に把握するべきだ。

 五輪の肥大化や商業主義の問題とともに、IOCは、大会開催と候補地選定のあり方を抜本的に見直す必要がある。

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