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シカ禁猟、影響懸念 国有林と道有林で15日から 農業被害拡大、食肉供給減る?

 恵庭市の国有林で昨年11月に起きた猟銃の誤射による死亡事故を受け、15日から、有害駆除を除く一般狩猟者の入林が道内全ての国有林と道有林(土日祝日は除く)で禁止される。エゾシカは繁殖力が非常に強く「捕獲数が前年を数%下回るだけで数千頭増える恐れもある」(関係機関)ため、年間約50億円にまで減った農業被害が再び拡大する懸念も。野生鳥獣肉(ジビエ)の供給量にも影響を与えるため、農家や飲食店などからは捕獲水準を維持するよう求める声が上がっている。

 「冬の国有林には多くのシカが集まる。捕獲が減れば、以前のようにシカの大群が牧草地に入り込むようになる」。根室市の酪農業野尻一人さん(56)は危機感を募らせる。

 野尻さんの牧場には毎年春、シカの群れが来る。牧草を食べ、牧草ロールの包装を破って中の牧草を腐らせるなど被害は深刻だ。4年前に猟銃免許を取り、敷地内で駆除しているが「シカは広範囲を移動する。国有林が逃げ場になれば頭数の抑制は難しい」と嘆く。

■面積の66%

 道環境局によると、2017年度は市町村が許可した「有害駆除」で約8万8千頭、趣味目的などの「狩猟」で約4万頭を捕獲。このうち、道内の森林面積約550万ヘクタールのうち66%を占め、今回の規制の対象となる国有林と道有林での狩猟が1万3千頭と、全体の1割を占める。

 釧路市や根室市で農業被害が年間1億円を超えるなど、特に被害が深刻な道東では、捕獲数全体の約3割を狩猟に頼っており、規制の影響が懸念される。道環境局は「シカは繁殖率が非常に高く、2歳以上のメスの妊娠率は90%以上。シカは減少傾向にあるが、捕獲の圧力を緩めれば増加に転じる恐れがある」とする。

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