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吹雪の時間帯、帰省ラッシュ…新千歳大量欠航 条件重なり影響拡大

 【千歳】新千歳空港が吹雪の直撃を受けた5日の欠航便数は計105便だった。大雪で100便程度が欠航することはこれまでも冬場にあったが、一晩に2千人もが空港内で寝泊まりする事態になったのは異例だ。原因は吹雪の時間帯とUターンラッシュという繁忙期、そして増加の一途をたどる同空港の発着便数にあった。

 5日午後4時ごろ、空港周辺は雪が激しくなった。北西風が雪雲を運び、午後4~10時の降雪は22センチに達し、欠航便が急増する。「出発が30分、1時間、2時間と遅れた揚げ句に欠航した」「乗ったはいいが誘導路で2時間も待たされた上、駐機場に引き返した」。欠航便の乗客は混み合う空港ビルで不満をあらわにした。

 この日、滑走路2本の全面閉鎖はなかった。大雪で全面閉鎖となって600便以上が欠航した2016年12月の教訓から、国は高性能作業車の導入など除雪体制を強化した。5日も午後4時2分~10時45分に滑走路を交互に閉じて除雪し、発着全面停止は回避した。

 だが滑走路1本だと、多数の便をさばくのは難しくなる。今回は発着の多い午後6時台までの時間帯にぶつかったことが響いた。離着陸が停滞し、到着便は上空で待機中に燃料が減って引き返す。出発便も待機が長引き、機体に散布した防氷剤の有効時間が過ぎて離陸できない―。欠航が多発し、影響が連鎖した。

 航空各社も荒天を予測し、5日朝にメールで予約客に欠航の可能性を知らせていたが、雪の量は「予想以上だった」(複数の社の幹部)。「誘導路にある誘導灯が見えにくくて欠航した例が多かった。誘導路の除雪に課題があった」(航空関係者)との指摘もある。

 Uターン期の5日に計画された発着便数は約450と通常より1割強多く、満席の出発便が多かった。運航が少ない夜間でもあり、後続便への振り替えは困難だった。空港に連絡するJRやバスも通常通り6日午前0時前に運行が終わり、行き場を失った乗客は空港に残るしかなかった。

 新千歳空港は冬場も1日平均約400便が発着し、8年前より2~3割増という。観光立国を掲げる国は2年前、日中の枠を1時間当たり32回から42回に大きく広げた。ある航空会社関係者は「滑走路1本で運用する時もある冬場の発着便数は限界に来ている」と話す。(高木緑、津野慶、中川大介)

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