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尊厳死、公正証書で宣言 「自分らしい最期」広がる

 終末期に延命治療を望まない意思を示す「尊厳死宣言公正証書」の作成が道内でこの10年、年間100件前後で推移している。日本公証人連合会(東京)が今年から取り始めた統計でも、8月までの件数は全国が1128件、道内が45件で、例年、年末に向け増える傾向があるという。延命治療の高度化や、高齢化で死者が急増する「多死社会」が進行する中、「自分らしい死」を意識する人が増えた半面、患者の意思が反映されづらい終末医療の現状が背景にあるようだ。(斉藤千絵)

 「自分が望む最期を迎えられるよう、できることをしておきたかった」。5年前に夫婦で証書を作った美唄市の男性(88)は自宅の居間に証書を広げ語った。

 近しい親族や知人の死に接する機会が増え、「自分は(胃ろうなどの)機器に頼らず自然に人生を終えたい」と考えていたところ、知人の行政書士を通じ証書の存在を知った。作成した証書は息子に預け、金庫に保管してもらっている。

■年間約100件

 尊厳死宣言公正証書は、死期を引き延ばすだけの延命治療を拒否する「尊厳死」の意思を記す。道内13カ所の公証役場によると、道内の同証書の作成件数は05年ごろから増え、09年に100件を突破した後、100件前後が続く。年間では、家族が顔を合わせ話し合う機会が多い年末などに増える傾向だ。北海道公証人会の瀬川卓男副会長は「遺言作成など『終活』の一環として検討する人が増えている」と話す。

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