PR
PR

想像してごらん

[PR]

元ビートルズのジョン・レノンが凶弾に倒れ、あすで38年。ジョンは代表曲の一つ「イマジン」で、「想像してごらん、みんなが平和に暮らしていることを」と呼び掛けた▼もしも平和が失われたら、世の中はどうなるのだろう。ときにそんな想像を巡らすのも、平和の大切さを認識し直すきっかけになる。大事な息子が出征することになったら。愛する彼が戦場で大けがをしたら―▼荒唐無稽と笑うだろうか。だが、1943年秋、明治神宮外苑競技場で開かれた出陣学徒壮行会では約2万5千人の学生が雨の中を行進し、「生等(せいら)(われらの意)もとより生還を期せず」と叫んで戦地に赴いた。75年前のことだ。若い男性だけではない。先の大戦では女性や子ども、お年寄りも「銃後の守りのため」と過酷な生活を強いられた。空襲や原爆投下で多くの命が失われた▼かつては戦争体験者から直接話を聞くこともできた。今や戦後生まれが人口の8割を超す。映画や本、戦争体験者の手記などから想像するしかない。人は過去を忘れれば、同じ失敗を繰り返す▼安倍晋三政権は集団的自衛権の行使容認を閣議決定し、安全保障関連法を制定した。積極的平和主義という名の下、防衛力の増強も続く。さらに、改憲の動きも▼あすは太平洋戦争開戦の日でもある。「新たなる開戦の日の来る不安」(成田強)。そんなときが来るのは、想像したくない。2018・12・7

どうしん電子版のご案内
北海道新聞 購読の申し込みはこちらから
新聞配達スタッフ募集
ページの先頭へ戻る