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30年後

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今年話題になった言葉に贈られる「新語・流行語大賞」の年間大賞に、カーリング女子ロコ・ソラーレの「そだねー」が選ばれた。北海道弁が大賞とは、何ともうれしい限り▼トップ10を見ると、この1年のさまざまな出来事を思い出す。当欄で触れた言葉もある。目に留まったのは「#MeToo(私も)」。セクハラや性暴力被害を告発し、連携する世界的運動だ▼平成元年(1989年)の大賞(当時は金賞)が、「セクシャル・ハラスメント」だった。性的な嫌がらせや性差別が、強く非難され始めた年でもある。ところが30年たっても、いまなお「#MeToo」が流行語になるのだ▼セクハラを巡っては、前財務事務次官によるセクハラ発言が記憶に新しい。あきれたのは、議員らから「はめられたとの意見もある」など、被害者への誹謗(ひぼう)中傷ともとれる発言が相次いだことである▼当時と比べ、セクハラの認知度は確かに上がった。男女雇用機会均等法改正で事業主に防止措置義務も定められた。それでも、大相撲の土俵の女人禁制問題や医大が入試で女性を不利に扱っていた問題など、根強い性差別は今年も波紋を広げた。平成の30年間で社会の問題意識が高まったとは、到底言えまい▼来年は新しい元号に変わる。再び30年たったころ、どんな言葉がはやっているか。性差別を巡る流行語などない社会であることを、祈るばかりだ。2018・12・5

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