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活用されぬ要支援者名簿 札幌市「個別避難計画」が壁に 町内会・社協の受け取りわずか 石狩は条件なく提供「安否確認に」

 災害時の避難が難しい高齢者や障害者の情報を記した「要支援者名簿」が、札幌市で活用されていない。市から名簿の提供を受けられる町内会や社会福祉協議会などのうち、9月6日の胆振東部地震発生時、名簿を受け取っていた団体はわずか42。各団体が支援者一人一人の避難計画を作ることを、市が名簿の提供条件にしていることが影響しているとみられ、専門家からは柔軟な運用を求める声が上がる。

 「支援が必要な人の個別の事情に合わせて避難計画を作るのは、本当に大変」。北光地区社会福祉協議会(札幌市東区)の掛端(かけはた)真知子事務局長(70)は語る。

 同社協は「一人でも多く助けたい」と2016年から名簿を受け取り、連携する11町内会と共有。互いに協力しながら要支援者一人一人の避難計画を作成しているが、約2年間で作ったのは名簿に記載された約650人のうち、半数ほどにとどまる。

 個別計画の作成は、民生委員らが1軒ずつ要支援者宅を訪問し「1人暮らしで避難時から助けが必要」「聴覚障害のため避難所では筆談での支援が欠かせない」など、障害の程度や必要な支援内容を聞き取る。その上で各町内会の福祉推進部会が、避難経路や実際に手助けできる人を検討。掛端事務局長は「実効性ある計画を作るには、時間も人手もかかる。行政がもっと協力してくれれば」と語る。

 16年から、要支援者約100人の名簿を受け取っている宮の沢町内会(西区)の中川和彦副会長(71)も「全員の計画を、町内会だけで作るのは極めて難しい」と話す。実際、作成はなかなか進んでいない。

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