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北海道で働こう!お仕事フェスタ 地元企業魅力語る 社長4氏リレートーク

若者の地元就職を後押しするイベント「北海道で働こう!お仕事フェスタ」が15日、札幌市白石区の札幌コンベンションセンターで開かれた。道内の経済団体などでつくる「北海道で働こう応援会議」(事務局・北海道新聞社経営企画局)が主催したフェスタには、道内の大学生や転職希望者ら約300人が参加。北海道の未来を担う若者と、道内企業約140社との出会いの場となった。地域に根ざした経営に力を注ぐ企業の社長4人によるリレートークの内容や、企業説明会など会場の様子を紹介する。(報道センター 木村直人、内山岳志、経済部 徳永仁、五十地隆造)

■高橋知事と道商連・岩田会頭 メッセージ

 「北海道で働こう!お仕事フェスタ」に参加した学生らに向けて、行政、経済界のトップから応援のメッセージが寄せられた。

 高橋はるみ知事は「雄大な自然や四季折々の風景、縄文文化やアイヌ文化をはじめとする独自の歴史・文化、安全・安心でおいしい食や特産品など、北海道には多彩な魅力があふれています」と強調。その魅力を高めていく上でも、「新しい発想力や情熱、チャレンジ精神を持つ皆さんが、北海道の未来を担う力となり、さらなる発展を支えてくださることを期待しています」とコメントした。

 「北海道で働こう応援会議」の座長を務める北海道商工会議所連合会(道商連)の岩田圭剛会頭は、就職活動中の学生らに対し、「北海道には、自分の知らない魅力的な企業や仕事がたくさんあることを発見して」とエールを送った。また、経済界を代表して「道内の企業は意欲ある人材を求めています。学生と企業の間に、多くの出会いが生まれることを切に願います」と、働く側、雇う側のニーズが合致し、地元就職が増えることに期待した。

■共に仕事する仲間増やして コンサドーレ 野々村芳和氏

 サッカーJリーグ1部(J1)北海道コンサドーレ札幌の運営会社で、社長をしています。私は2000年に札幌へ移籍し主将を務め、01年に現役引退しました。札幌では2年間しかプレーしていませんが、当時の縁が今につながります。

 戦力をそろえるには強化費が必要で、会社は売り上げを伸ばさなくてはいけません。J1の強豪は売上高50億~80億円。昨年のコンサドーレは売上高26億7600万円です。それでも、社長に就任した5年前に比べて約16億円上がりました。クラブがJ1に定着するため、もっと売り上げを伸ばすには変化が必要と考えました。攻撃的サッカーに挑戦しようと、実績がある(元浦和監督の)ミハイロ・ペトロビッチ氏を監督に招聘(しょうへい)し、今年はリーグ上位に食い込めています。

 アジアや世界に対し、サッカーや他のスポーツを通じてどのように北海道をPRできるかも考えています。皆さんが就職し、北海道のためにコンサドーレを生かせるアイデアがあればぜひ仕事で使ってください。

 社会では、共に仕事を成し遂げようとする仲間を増やしてください。私はクラブの価値を共有できる人や会社を見つけられました。自分が不得意な仕事を、得意としている仲間に任せてもよいのです。

 私が大学生だった1993年にJリーグが始まり、コンサドーレでは社長になれました。好きなことに一生懸命取り組んでいれば、時代が変化した時にチャンスをつかめると思います。

■常に「なんとかやれないか」 セコマ 丸谷智保氏 

 胆振東部地震の際、セコマは約1100店舗で営業を続けました。2004年の台風被害の経験から、車に接続してレジの電源とする非常用キットを全店に配布してありました。1万5千円の道具でしたが、これが役に立ちました。

 もう一つが釧路に建てた災害対応物流センター(16年建設)です。自家発電機や、物流を担うトラック用に軽油も40台が3週間走れる分を備蓄し、自前の給油施設も建設しました。それで地震発生後の夜から札幌に向け、軽油を送ることができました。

 停電した店でもガス釜で米が炊けたので、塩おにぎりを販売し、お客さまから感謝されました。これは地元に密着する店員たちの「困っている人のために店を開けなきゃ」という思いが突き動かした結果であり、私たちの開店指示が出る前から店を開けていました。

 アジアの中で私が最も注目する市場は「日本」です。北海道から見れば本州も“海外”ですし、道内もまだまだ開拓できていません。例えば中国は人口13億人ですが、道民540万人が毎日来店したら、(年間で延べ)約20億人の市場が出現するのです。

 北海道は人口減と高齢化に直面していますが、オランダの2倍の広さと、デンマーク並みの人口、そして自然の豊かさがあります。北海道には可能性がある。

 皆さんが働く際は「無理だ」と思わず「なんとかやれないか」という発想を常に持ってほしい。仕事にやりがいが見つかれば、楽しさにもつながるはずです。

■お客、社員、地域の幸せ第一 石屋製菓 石水創氏

 石屋製菓は1947年にでんぷん工場として創業。当時は駄菓子のようなものを作っていました。70年代に入り、本州の大手菓子製造が進出してきて、経営不振に陥りました。当時数十人いた従業員は最後は家族4、5人になり、そこで駄菓子から高級志向のお菓子作りへと転換。76年に「白い恋人」が誕生しました。

 名前は創業者の祖父が、スキーの帰りに降る雪を見て「白い恋人たちが降ってきたよ」とつぶやいた一言がきっかけです。新千歳空港などに置いて、口コミで全国に広がりました。

 北海道銘菓として不動の地位を築きましたが、2007年8月に賞味期限改ざんが発覚し全国から抗議の電話が8万件来ました。「自分で食べる分にはいいけど、大切な取引先に渡したのにどうしてくれるんだ」と。北海道の思い出や個人の思いまで届けているお菓子なんだと痛感しました。

 不祥事から3カ月後に販売を再開した際には、道民の方が列をなして買ってくれました。北海道に支えられている企業だとあらためて実感した瞬間です。

 北海道に根ざした企業として、道内産の原材料や、北海道のストーリー性にこだわりたい。今はバニラの栽培に取り組んでいます。観光客にバニラを収穫してもらい、小麦粉など100%道産でその場でシュークリームを作ってもらえば喜んでもらえる。お客、社員、地域の幸せを常に考えながら経営していくことが、北海道に拠点を置く企業の役割だと考えています。

■20、30年後見据え見極めて インディテール 坪井大輔氏

 これからの時代、就活生の皆さんがどの企業に就職しても、ITには必ず関わります。ITを上手に使えない企業は生き残れません。企業がITを活用したビジョンを持っているかが、20、30年後を見据え、本当に就職すべき企業かを見極めるポイントです。

 企業の人事担当者がいくら良い人でも異動しますし、労働環境も時代の流れで変わります。変わりうるもので、自分の将来を委ねる就職先を決めてはいけません。一番大事なのは自分の欲求が満たされ、モチベーションを保って仕事をできるかどうかです。

 そのため、まず自分と向き合い、この先何をしたいのか明らかにする必要があります。その欲求に合った普遍的なビジョンを持った企業を選ぶのです。ベンチャー企業は小さくても、世の中の変革という大きな役割を担っていると自負しています。就職先を選ぶにあたって、資本金の額や売上高はささいなことです。

 当社は仮想通貨などに利用されるブロックチェーン技術で成果を生んでおり、北海道のベンチャー企業のロールモデル(模範)になろうと頑張っています。158人いる社員の85%がエンジニアで、出身はフランスやベルギーなど欧州とアジアを中心とする8カ国のメンバーです。

 当社は利益を、ひたすら先端技術開発への投資に回しています。ベンチャーは未来へ投資をしていく企業で、先端技術は未来を作るために不可欠なものです。その意味で、いつまでもベンチャー企業でありたいと思っています。

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