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相次ぐキャンセル、苦悩の観光地 通常営業再開も、遠のく客足

 道内の観光地が胆振東部地震の影響に頭を悩ませている。登別温泉は地震後4日間で約1万2千件のキャンセルが発生。登別も含め大半の観光地は停電復旧後、通常営業に戻っているが、客足が遠のいている。関係者は「いつも通り営業しているのに正しく伝わっていない」と風評被害の広がりを懸念する。各地の観光施設は節電にも取り組んでおり、集客の難しさに直面している。

 「6年前の登別、室蘭の大停電以来のキャンセル数。温泉街全体で予約の8割を失った印象だ」。国内有数の観光地、登別温泉の状況について、登別国際観光コンベンション協会の大野薫専務理事は頭を抱える。

 同協会によると、胆振東部地震が発生した6日から9日までの4日間で、登別温泉の14施設の宿泊予約のキャンセルは、約1万2千件に上った。温泉街に目立った被害はなく、2日間の停電を経て8日には全施設が通常営業を再開。ところが、テレビなどで震源地周辺などの深刻な被害状況が繰り返し放映されたインパクトが強いためか、「温泉街もひどい状態だと誤解された」(同協会)という。

 年間1500万人超の観光客が訪れる札幌への影響も深刻だ。南区の定山渓温泉の老舗「ホテル鹿の湯」は、6日から5日間で約2500人のキャンセルが発生。金川浩幸常務は「東日本大震災の時も多かったが、その比ではない」と肩を落とす。特に海外客が遠のいており、金川常務は「これから紅葉の季節。ぜひ来ていただきたい」と話す。

 クラーク像で知られる「さっぽろ羊ケ丘展望台」(豊平区)は、住宅街の地盤沈下が発生した清田区から比較的近いが、地震被害はなかった。だが団体予約の約40件が取り消しに。展望台は営業を再開した7日から3日間、入場無料にし、会員制交流サイトで営業再開を積極的に発信している。担当者は「今の正確な道内の状況を知ってもらいたい。情報発信に取り組んでいく」と強調する。

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