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災害情報の伝達 「空白」生まない対策を

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 胆振東部地震は、災害情報の伝達を巡り、さまざまな課題を浮き彫りにしている。

 停電時にテレビから情報を得ることができない。この当たり前のことが、いざ現実になってみると戸惑った人は多かったろう。

 情報入手に便利なスマートフォンは高齢者に普及しているわけではなく、バッテリーが切れてしまえば、やはり使えなくなる。

 外国人の旅行者への情報伝達も万全とは言い難い。

 災害情報は、安全や安心にかかわる重要なライフラインだ。正確、迅速に被災者に届かなければ意味がない。

 今回の事態を教訓に伝達のあり方を丁寧に検証し、改善に知恵を絞りたい。

 停電の際に頼りになるのは、電池式の携帯ラジオではないか。避難所でもイヤホンで聴けば周囲に迷惑をかけずに済む。

 NHKが放送で呼びかけたように、停電エリアの外に住む家族や知人が電話などで情報を伝えることも励ましとなろう。

 災害時に誰と、どのような方法で連絡をとるか―。この基本的な対応を、日ごろからきちんと確認しておく大切さを、今回の経験からくみ取りたい。

 政府や自治体も、あらゆるケースを想定した伝達方法を検討して備えるべきだ。

 今回、スマホのバッテリーが切れた場合の対策として、携帯電話会社などが各所で充電器の設置に乗りだしたことは評価できる。

 ただ、停電の規模が極めて大きかったため、場所や数が足りないとの声も少なくなかった。

 被災者の要望に添えるよう、さらに工夫を重ねてもらいたい。

 外国人への情報伝達も喫緊の課題と言えよう。状況がよく理解できずに、街や空港で途方に暮れる姿はあまりに気の毒だ。

 不十分な対応は都市のイメージ低下につながり、訪日外国人客を遠ざける要因にもなりかねない。

 自治体による外国人向け電話相談窓口や避難所への通訳の派遣、避難パンフレットの作成・配布などを充実させ、災害時の「言葉の壁」を取り除く必要がある。

 残念なのは、今回の地震でもインターネット上などに虚偽の情報が流れたことだ。

 デマの流布は被災者の心を傷つけ、混乱させる。卑劣な行為を断じて許すことはできない。

 被災者も、政府や自治体などの公的な情報に接した上で行動するよう心がけてほしい。

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