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市民生活、混乱続く 胆振東部地震 電力・通信、全面復旧ほど遠く 物流滞り食品届かず

 6日未明の胆振東部地震による影響は7日も続いた。電力供給や通信の状況は全面復旧からほど遠く、混乱が続いた。飲食店や病院の一部は再開したものの、市内の製造業で影響が残っている。

 室蘭市内では電力供給が徐々に再開したものの、地震発生以前にはほど遠い状況が続き、各所で無料充電スペースが設けられた。

 充電器70台が設置された市役所を訪れた小橋内町の主婦、佐藤めぐみさん(37)は「6日は近くの小学校で目いっぱい充電したけれど減ってしまった。家の固定電話もつながらない」と困り果てた様子。幸町の室ガス文化センターを訪れた母恋南町の介護職員、平林広美さん(53)は「電気のありがたさを感じる」としみじみと語った。

■飲食店営業再開

 室蘭市中央町では数軒が店の営業を再開。「福わらい」でマーボー豆腐を食べた会社員の谷内勝俊さん(26)は「昨日はカップ麺ばかり。久しぶりの温かいご飯は最高」と笑顔を見せた。「ぱーらーあらぽると」のマスター、菊地利秋さん(61)は「しばらくかかると思ったが再開できて良かった」と話した。

 イオン室蘭店(東町)では通常通り午前8時に開店。本輪西町の主婦、棟方恵美子さん(65)は「近くのコンビニは食品がなかった」と、菓子や缶詰を買い物かごに入れた。店長の沢喜幸さん(56)は「物流が滞り、商品があまり入ってこなかったが、一つでも多くの商品を提供できれば」と語った。

 製鉄記念室蘭病院(知利別町)では一般外来を再開。登別市中央町の自営業野崎博さん(73)は「担当の先生に診察してもらえて安心」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。

 伊達市内では6日夜、だて歴史の杜食育センターや各地のコミュニティーセンターなど6カ所で炊き出しが行われた。野菜スープや白米など計3300食を市職員が用意し、訪れた人たちに振る舞った。

 食育センターでは市民たちが懐中電灯の明かりを頼りに食事した。家族4人で訪れた市内の主婦平本美紀さん(41)は「今日初めての温かい食事でありがたい」と喜んだ。ただ、市は炊き出しを会員制交流サイト「フェイスブック」で告知したものの、平本さんは「知人から聞いて来た。フェイスブックの情報は知らなかった」と話し、市の周知方法に課題を残した。

■基幹産業に打撃

 地震に伴う停電は7日も室蘭市内の広範囲で続き、基幹産業の製造業にも影響を与えている。

 新日鉄住金室蘭製鉄所構内の三菱製鋼室蘭特殊鋼の工場で6日未明に発生した火災は、同日中に鎮火した。親会社の三菱製鋼(東京)によると、停電によって設備の冷却機能が止まり、機械の潤滑油が高温となって引火したという。大量の煙が発生したが、点検の結果、設備の破損はなく、電力供給が再開し次第、操業を再開する。

 市内の中小企業を支援する公益財団法人室蘭テクノセンターによると、中小の製造業者でも操業を停止したところが多いという。(田中雅久、横山清貴)

 地震と停電の影響で中止となった西胆振の主なイベントは次の通り。

 ▽8日◇室蘭 北海道立文学館出前講座「安高誠吾氏のお話」、市立室蘭総合病院の災害訓練、市立室蘭水族館カニレース大会◇登別 漁港まつり(9日も)◇洞爺湖 第31回北海道ツーデーマーチ(9日も)

 ▽9日◇室蘭 地震津波訓練、青少年のための科学の祭典室蘭大会、「救急の日」救命講習会、ふれあいまつり、滝口道議の青空パーティー、室蘭吹奏楽連盟の野外演奏会◇登別 ふれあいフェスティバル2018◇伊達 第51回太陽の園祭

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