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ちびまる子ちゃん

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本州では、多くの小学校で8月末まで夏休みが続く。漫画家のさくらももこさんが宿題に手を付けるのは、いつもきょうあたりからだったという。両親と姉に手伝ってもらい3日で仕上げる。「常に二十九日からが勝負であった」と、エッセー集「あのころ」で語っている▼母親からは、早めに済ませなさいといつも小言を言われた。それでも「その気になれば三日で済むのだから(休みの残り)三十七日間は怠けていた方が得」だと思っていた▼そんな持論は、自らの分身「まる子」が主人公の漫画「ちびまる子ちゃん」にも投影された。北海道新聞で4年半にわたり連載された4コマ漫画でも、夏休み終盤は必ず宿題に追われていた▼小学3年生のまる子は、優しいけれど面倒くさがり屋でお調子者。温かい家庭と楽しい小学校を舞台に繰り広げられるほのぼのとした物語には、ちょっぴり皮肉も織り込まれ、郷愁を誘う作風が多くの人に愛された▼さくらさんが亡くなった。53歳という早すぎる死を多くのファンが悼んでいる。けれど「自分のさっぱりしているところが気に入っている」と自己分析するさくらさんである。今頃は空の上で、宿題も仕事も追ってこない夏の終わりを楽しんでいるのではないか▼きっと、大ファンだった西城秀樹さんとも対面していることだろう。まる子の口癖をまねて「あたしゃ、幸せだねぇ~」と言いながら。2018・8・29

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