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<奨学金のいま 司法の現場から>上 金融業化 滞納提訴 相次ぐ自己破産

■給与差し押さえ

 債権差押命令、合計金475万4546円―。「見た瞬間、頭が真っ白になった」。2015年11月、札幌市の男性美容師(32)の実家に、札幌地裁から1通の命令書が届いた。日本学生支援機構(横浜)の奨学金を滞納したとして、給与を差し押さえるという。

 そもそも借りた記憶がない。母親(56)に尋ねると、高校と美容専門学校への進学時に計342万円を借りたという。契約上の返済者の男性に代わり、母親が返していた。しかし13年6月から滞納が続き、利子や遅延損害金で返済額は130万円以上膨らんでいた。

 日本学生支援機構の奨学金を巡り、滞納者への返還請求訴訟が相次ぎ、自己破産に追い込まれる若者が後を絶たない。授業料の高額化や保護者の収入減で奨学金の利用が高止まりする中、機構は法的措置で回収を強化。「教育の機会均等」という制度の理念は守られているのか―。道内外の事例を通じ、課題を探った。(報道センターの野口洸と松下文音が担当し、3回連載します)

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