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半分、青い

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NHK連続テレビ小説「半分、青い。」が好評だそうだ。「天然」だが、元気いっぱいのヒロインが懸命に生きる姿が共感を呼んでいるのか。心に残るせりふも少なくない▼「井の中の蛙(かわず)大海を知らず、されど空の青さを知る」。主人公鈴愛(すずめ)の幼なじみ律(りつ)が、初恋の相手、清(さや)に教えられる。たとえ井の中の蛙でも、懸命に努力すればその道を究められる―との意味だろう。勇気が湧く▼鈴愛の親友で、ゲイの漫画家ボクテのせりふも印象的だった。ゲイも漫画家もやめて、実家に戻れと迫る母親の手紙につぶやく。「お母さん。漫画家はやめられても、ゲイはやめられないんだよ。ゲイは職業じゃないからね」▼性的指向であり「嗜好(しこう)」ではない。性的少数者の思いを、静かに、けれど強烈に訴えた。同性愛を「趣味みたいなもの」と発言した自民党の国会議員に聞かせたい▼考えさせられたのは片耳が不自由な鈴愛の言葉だ。「この世は両耳聞こえる人用にできとる。私のためにはできとらん」。障害者や高齢者、妊婦、子ども。世の中は、そういう「社会的弱者」を基準につくられていないことが多い。「不便」なのは、「不便でない」人が社会を構築しているからだ。そんな怒りを突き付けられたような気がした▼物語では、鈴愛が経営する五平餅カフェも軌道に乗ったようだ。残すところ1カ月余。どんな感動的なせりふが出てくるだろうか。2018・8・24

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