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高校野球経験 プロでの糧に<浅沼 寿紀>

 夏の風物詩といえば「甲子園」だ。野球少年であれば一度は夢を見る大舞台である。5日に開幕した全国高校野球選手権大会は、参加56校のうち、北海道代表の北照、旭大高、昨年の覇者の花咲徳栄(埼玉)などが敗れ去り、終盤戦を迎えている。

 今年100回の節目を迎えた夏の甲子園大会。これまで歴史に残る名勝負を繰り広げ、私たちは幾度となく感動を味わってきた。

 12年前の夏。駒大苫小牧対早稲田実業の決勝は、延長十五回引き分け再試合となった。球史に輝くこの試合はまだまだ記憶に新しい。日本中の誰もが固唾(かたず)をのんで見守った名勝負だ。

 そんな甲子園という夢舞台に出場するために、球児は毎日毎日必死になり、自分の限界を超える練習を繰り返す。とてつもない努力を重ねながらも、多くは夢半ばで敗れ去っていく。そして、敗れた者の思いも受け止めながら夢舞台で躍動し、活躍する者がいる。

 プロ野球選手には、こうした経験をしている選手が多く、ファイターズの現役選手では中田翔、西川遥輝、有原航平、鍵谷陽平ら約半数が、甲子園の土を踏んでいる。

 さまざまな思いが積み重なり、一球一球に魂が宿る。一挙手一投足が注目され、選手たちは時に1秒が1分、いや1時間ほどにも感じるはずだ。

 野球に「絶対」という言葉はない。最後の「ゲームセット」の声を聞くまで、何が起きるか分からないのが「野球」だ。野球とは失敗のスポーツ。いかに相手より失敗を少なくし、アウトを積み重ねる。それが勝敗の分かれ目だ。

 これはプロでも同じことが言える。打ち損じ、投げ損じ、あらゆるプレーに失敗がある。その失敗を失敗に見せないのもプロの技である。

 ペナントレースも100試合を消化し、いよいよ優勝へのカウントダウンが始まる。

 今後のファイターズは、これまで以上に総力戦になる。1、2軍に関係なく、ただひたすら目の前の「1勝」を目指し、一戦一戦を全力で戦うこと。まさに高校野球の戦いと同じになる。

 誰もが高校野球で学んだことが、プロ野球での糧となり、基礎となっている。高校時代はしのぎをけずったライバルとも、チームメートとして、仲間として日本一を目指している。

 大会史上初めて実施されたタイブレーク。奇跡的な逆転満塁サヨナラ本塁打…。熱い熱いこの夏の甲子園の戦いは、ファイターズナインにも刺激になっているはずだ。(浅沼 寿紀・元プロ野球選手)

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