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<訪問>「阿佐ヶ谷姉妹の のほほんふたり暮らし」を書いた 阿佐ヶ谷姉妹(あさがやしまい)

6畳一間の日常 愉快に温かく

 親戚や職場など知り合いに1人はいそうな顔立ちで、初対面でも親近感を感じてしまう、そっくりな2人。実は本当の姉妹ではない。「姉」の渡辺江里子(46)=写真右=と「妹」の木村美穂(44)=同左=によるコーラスが武器のお笑いコンビが出した初めてのエッセー集は、6畳一間で共同生活を送った地味ながらも愉快な日常がつづられている。

 もともとは昨年3月からネット上で1年間連載したリレーコラム。ただ、2人とも文章が得意ではない。「夏休みの読書感想文や大学のリポートなど、期限を守ったことがない」(江里子)。気軽な気持ちで引き受けたものの、連載中にネタが尽きて江里子が泣きだした時には、美穂が姉の好きな「バーモントカレー」で励ました。

 デビューして約10年。2人暮らしは6年ほど前からで、江里子の住む東京・阿佐ヶ谷のアパートに美穂が入り浸るようになったのがきっかけだ。同居するほど仲の良い2人。スーパーで同じものを買っていたり、整骨院でニアミスしたりと、ほほ笑ましくニヤリとしてしまうネタが多い。

 一方で、仕事も私生活も一緒だからこそのストレスも。江里子が「後から来た妹の方が、4畳を使って堂々と寝ている」と不満をつづれば、美穂は「しっかりしていそうだが、とにかく忘れ物が多い」「同じ生活で貯金額が少ない。その理由は」と姉の急所に鋭く切り込む。「優等生っぽい姉の暴露をして、ストレスを発散していたところもあった」と笑う。

 ひんぱんに料理をお裾分けしてくれるお煎餅屋さんなどのご近所をはじめ、行きつけの料理店との交流も温かく魅力的だ。「書くネタは互いに相談しなかったけど、自然と身近な話が多くなった」と声をそろえる。白髪染めの話では、美穂がお世話になっていた理容室の男性店員が北海道に移り住んだ話も。

 本書の後半では、狭い部屋での同居に限界を感じていた美穂の提案でもっと広い部屋を探すことに。なかなか気に入った物件が見つからない中、「本当に奇跡的な結末」(江里子)が訪れる。

 テレビ番組の企画が発端で書いた個性的な短編小説もそれぞれ収録した。「お姉さんがいて半分ずつだったからこそ書けた」と感謝する美穂。江里子は「今は1冊出せただけで十二分。でも、妹は私の『観察日記』を付けているだろうし、『また読みたい』と言われたら…ねえ、美穂さん」。

東京報道 大原智也

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