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石破氏出馬表明 政策競う自民総裁選に

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 自民党の石破茂元幹事長がきのう、9月の自民党総裁選への立候補を表明した。正式に出馬表明した候補としては最初となる。

 安倍晋三首相は情勢を見極めた上で、出馬表明するタイミングを計っている。

 気になるのは、首相が次の任期3年間の政策を示してもいないのに、すでに7派閥のうち5派閥、党所属国会議員の7割が首相支持を決めていることだ。

 総裁選後の内閣改造・党人事での冷遇を恐れるあまり、政策は後回しになってはいないか。「数の論理」で勝ち馬に乗ろうとする姿勢は国民不在というほかない。

 与党第1党に求められるのは日本の将来を切り開く政策論議だ。そのことを忘れず、活発な論戦を期待したい。

 石破氏は記者会見で、首相との対立軸に「正直で公正、丁寧で謙虚な政治」という理念を掲げた。

 森友・加計問題の真相は解明されておらず、政治責任の取り方も不十分なままだ。自民党の自浄能力が問われていると言えよう。

 ただ石破氏の主張もまだ不透明なところがある。「1強政治」の弊害をいかに打破するか。石破氏はさらに明確な政策と理念を示さなければならない。

 首相の経済政策「アベノミクス」は行き詰まりが顕著だ。石破氏はその打開策として、地方創生を挙げている。

 北海道でも景気回復の実感は乏しい。農水産業や観光業などを発展させる議論も期待したい。

 総裁選では国会議員票と同数の「党員・党友による地方票」の行方も焦点となる。地方が抱える諸問題の解決策も注目されよう。

 憲法9条改定を巡っては「当面、考えない」としていた岸田文雄政調会長が総裁選出馬を断念したことで、改定に積極的な安倍、石破両氏の間で条文の中身について意見が戦わされる見通しだ。

 しかし、各種世論調査で9条改定への反対は根強い。改憲ありきでは納得は得られまい。

 竹下派は自主投票となる中で、参院側は石破氏支持でまとまった。そこには引退した青木幹雄元参院議員会長の意向があるとされる。「院政」のごとく影響力をふるっているとしたら問題だ。

 出馬に意欲を示す野田聖子総務相は推薦人確保が難航している。野田氏が重視する女性活躍や性差別の問題への国民の関心も高い。

 自民党総裁選は、日本のリーダーを事実上決める選挙でもある。幅広く政策を競ってもらいたい。

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