PR
PR

進まぬ核廃絶、焦る被爆者 広島原爆の日73年 禁止条約、拒み続ける首相

 広島は6日、人類史上初めて原爆を投下されてから73年の「原爆の日」を迎え、広島市内で営まれた平和記念式典は犠牲者の鎮魂と平和を祈る人々であふれた。だが、核抑止力による力の均衡を信奉する世界の風潮は依然変わらず、安倍晋三首相は「核なき世界」への一歩となる核兵器禁止条約の批准を改めて否定した。各国が核開発競争の悪循環から抜け出せない中、高齢化が進む被爆者は「ヒロシマ」の教訓が薄れゆくことに焦りの声を上げた。

 「自国第一主義が台頭し、核兵器の近代化が進められるなど各国間に緊張関係が再現しかねない」。広島市の松井一実市長は式典の平和宣言で、世界の潮流に強い懸念を示した。国連が昨年採択した核兵器禁止条約にも触れ「条約を核のない世界への一里塚とするため取り組みを進めてほしい」と日本政府に迫った。

■「核の傘」頼み

 しかし、首相は式典のあいさつで条約に一切触れず、その後の記者会見では「わが国として参加しない立場に変わりはない」と言明。式典後に広島市内で開かれた被爆者代表らとの面会でも批准を求められたが、「核兵器国と非核兵器国双方の協力を得る努力を続ける」と従来の主張を繰り返すだけだった。広島被爆者団体連絡会議の吉岡幸雄事務局長(89)は面会後「われわれの要望なんか全然聞く耳を持たんという態度は腹立たしい」と憤った。

残り:862文字/全文:1421文字
全文はログインまたはお申し込みするとお読みいただけます。
どうしん電子版のご案内
北海道新聞 購読の申し込みはこちらから
新聞配達スタッフ募集
ページの先頭へ戻る