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世界遺産国内候補に函館の垣ノ島、大船遺跡 適切な保存、活用に市民協力不可欠

 世界文化遺産の登録に向け、国内推薦候補に選ばれた「北海道・北東北の縄文遺跡群」(北海道、青森、岩手、秋田)。今後は、国内推薦の獲得や国連教育科学文化機関(ユネスコ)の審査などが待ち構えており、登録実現までの道は遠い。審査では遺跡の適切な保存、管理も重要ポイント。構成資産の垣ノ島遺跡と大船遺跡がある函館市では、市民の協力が不可欠なほか、観光客の受け入れ態勢の強化も求められている。

■知名度低いまま

 縄文遺跡群が登録を目指しているのは2020年。しかし、世界遺産登録は同年から、1国1件に制限される見通しだ。国内では「奄美大島、徳之島、沖縄島北部および西表島」(鹿児島、沖縄)が世界自然遺産登録を目指しており、今後、政府による絞り込みが行われる方向。そこを突破しても、国際記念物遺跡会議(イコモス)の厳格な審査と勧告、ユネスコでの審議が続く。

 函館市教委は「遺跡の適切な維持管理をアピールするには、市民の支援が欠かせない」と強調。遺跡群の価値や活用策を探るフォーラムの開催など、官民の取り組みは続けられてきたが、函館2遺跡の知名度は低いままだ。

 事情は、青森県も同様だ。県単独事業で4500万円をかけ、縄文を強調するラッピング列車が走るほか、委託業者による無料冊子の配布も行ったが、県世界文化遺産登録推進室長の岡田康博さんは「まだ盛り上がりが足りない。まずは市民に遺跡へ足を運んでもらいたい」と語る。

■観光振興に期待

 2遺跡のある函館市南茅部地区。人口は5159人(6月末時点)で、市町村合併が実現した14年前比で3割減となる中、観光振興への期待が高まっている。市縄文文化交流センター初代館長で、道縄文世界遺産推進室の阿部千春特別研究員は「函館の2遺跡は海が見える。人工物も少なく、縄文時代と変わらない風景を感じられる」と話す。

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