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希望の持てる社会

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昔話や童話の主人公は、さまざまな境遇の下に生まれてくる。桃から生まれた桃太郎は両親がいないし、一寸法師はおわんに乗れるほど背が小さい。シンデレラは継母から意地悪を受け続ける。だが、そんな主人公たちも、最後は幸せを手にする▼多くの物語が「めでたし、めでたし」で終わるのは、誰もが幸せになる権利を持っている―という理想が込められているとも読み解けよう。けれど、現代はそうした理想すら白眼視されかねない社会になってしまったのか▼自民党の杉田水脈(みお)衆院議員が月刊誌で、LGBTなど性的少数者は「子供を作らない、つまり『生産性』がない」と主張した。そして彼らのために「税金を投入することが果たしていいのかどうか」と疑問を呈した▼子どもを持つ、持たないは、異性間カップルでもそれぞれの自由だろう。それに「生産性」という物差しを無理やり当てはめて、選別することなど許されるものではない▼性的指向に限らず、性別や貧富の差、障害の有無などによる差別はいけないということは、何事にも優先する原則だ。どんな「政治的立場」や「人生観」があろうと、民主主義社会では当たり前のことである▼憲法は「すべて国民は、個人として尊重される」とうたう。桃太郎も一寸法師も誰もが同じように尊重され、未来に希望を持つことができる。私たちはそういう社会で、生きていきたい。2018・7・28

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