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<くらし ちょっと未来形>5 インクルーシブ雇用 障害、病気制約にならず

 雇用の現場に新風が吹いている。障害や病気、引きこもりなど、従来は就労の制約を抱えていた人の「強み」を見いだして、企業の戦力として輝いてもらう。「インクルーシブ(包容)雇用」。深刻な人手不足もあり、そんな取り組みを強める企業が出始めた。

 ホームページやアプリの制作・開発などを行うIT関連会社「ウチらめっちゃ細かいんで」(東京)もその一つ。室蘭出身の佐藤啓さん(45)が昨年12月に設立した。佐藤さん以外の社員10人全員が引きこもり経験者、という事情に配慮し仕事は自宅で完結する「完全在宅勤務」。社員は首都圏のほか旭川や新潟など各地に散らばり、メールや電話で連絡を取り合う。

■「納期より体調」

 「引きこもりの人はITに強いだけでなく、気配りできるし、粘り強い人が多い。潜在力が高く、マネジメント次第で一般の社員と同等かそれ以上の結果を出せる」と佐藤さん。社員の体調に波があることも理解し、「納期より体調優先」の方針を貫く。

 人間関係が苦手で、これまでアルバイトも長続きしなかったという宮城県登米市の高橋明史さん(30)。今春入社すると文章力などが評価され、すぐに同社運営サイトの編集スタッフをまとめる役を任された。「私たちの内面まで深く理解して対応してくれるので、働きやすい」と話す。

 同社の受注は好調。ただし価格で勝負しているわけではない。「同じ費用をかけるなら『社会貢献につながる企業に頼もう』と考えてくれるようです」(佐藤さん)と企業社会の変化も追い風だ。

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