PR
PR

<新刊と文庫>「明日への一歩」など

<単行本>


◆明日への一歩 津村節子著
 夫は自分と同じ作家の故吉村昭。大学の文芸部で知り合ってから結婚するまでに交わした手紙、小説の取材で行った南アフリカから送られてきた書簡などを懐かしむエッセー集。そのほか、若いころの作品「浮巣」の序文を書いてくれた室生犀星の思い出、故郷福井県への思いなど計41編を収録。(河出書房新社 1728円)

◆トレバー・ノア 生まれたことが犯罪!? トレバー・ノア著

 米国で人気の政治風刺ニュース番組「ザ・デイリー・ショー」の司会を務めるコメディアンの自伝。南アフリカで黒人の母と白人の父の間に生まれ、過酷な状況下でも強くて愉快な母親のおかげで、ユーモアを忘れずに育った。アパルトヘイトの実態を伝え、差別に負けずに生きていく勇気を示している。斎藤慎子訳。(英治出版 1944円)


◆死を生きた人びと 小堀鴎一郎著
 森鴎外を祖父に持つ著者は外科医を定年後、在宅医療に携わり355人をみとった。7割が在宅死を望みながら8割が病院で死んでいく日本の終末医療。病院での延命措置では、家族は病室の外に追い出されて臨終に立ち会えない。家族や社会にとって望ましい死とは何か。在宅医療が進展しない理由を考える。(みすず書房 2592円)

◆ソウルフード探訪 中川明紀著

 東京を中心とした関東地方に住む在留外国人から聞いて食した、世界各国“ふるさとの味”とは。ファストフード感覚のエジプトの高カロリー食「コシャリ」。ラオスのお正月に食べる「ラープ」は幸福の味。フレンチフライはベルギー発祥?など知っている料理も知らない料理も続々登場。料理の奥に見えてくる各国事情が楽しい食リポートである。(平凡社 1728円)


◆SNSカウンセリング入門 杉原保史、宮田智基著
 日本の若者の死因の1位は自殺。一方で、電話や対面での相談件数は決して多くない。今の時代に合わせ、長野県が中高生向けにLINEの相談事業を実施。事業に携わったカウンセラーの2人が、行政として初の試みを紹介し、その実態をつづった。若年層の心の支えとなるような希望が持てる一冊。(北大路書房 1944円)

<文庫・新書>


◆世界のことばアイウエオ 黒田龍之助著
 アイスランド語からロシア語まで、世界の100の言語について五十音順に見開き2ページでつづっていくエッセー。著者は主にロシア語界で活躍する語学教師にして言語学者。全世界で語られる外国語への、悩ましいほどの愛が伝わってくる。(ちくま文庫 670円)

◆知の体力 永田和宏著
 孤独になる時間を確保せよ、大学に質を求めるな、みんなの逆を向いてみる―。生物学者と歌人という二足のわらじを履く著者が、独自の人生経験からユニークで示唆に富む言葉を語る。実社会における答えのない問題を考えるには、知力を鍛えることが必要だと提案する。(新潮新書 821円)

◆歴史の生かし方 童門冬二著
 鎖国を解くに当たり、民間の有識者から意見を求めた老中阿部正弘の先見性。至誠の心がけで人を動かした吉田松陰の人心術。現代社会の諸問題は歴史を学ぶことで解決できると歴史作家が指南。その秘訣(ひけつ)は何事も決めつけない見方が大事と説く。(青春新書 994円)

◆お前らの墓につばを吐いてやる ボリス・ヴィアン著

 詩人、ジャズ・ミュージシャンなど、いくつもの顔を持つフランス人小説家が、1946年に発表したベストセラー「墓に唾をかけろ」の新訳。生まれつき白い肌を持つ黒人青年が差別への復讐(ふくしゅう)に暴走する。過激な性と暴力描写に鳥肌が立つ。鈴木創士訳。(河出文庫 994円)


◆風雲 印旛沼 幡大介著
 江戸を取り巻く事件を描く関八州御用狩りシリーズ第3弾。江戸の町奉行から逃れた罪人を捕まえ、賞金を稼ぐ「追い首」稼業の新三郎は、脱獄した男を追って印旛沼へ向かう。脱走劇には干拓事業の利害が絡んでいた。文庫書き下ろしの時代小説。(光文社文庫 691円)

どうしん電子版のご案内
北海道新聞 購読の申し込みはこちらから
新聞配達スタッフ募集
ページの先頭へ戻る