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傷害、わいせつ、詐欺、のぞき…札幌市消防局 止まらぬ不祥事 再発防止策生かせず 問われる実効性

 札幌市消防局の職員が13日にまたも逮捕され、消防行政の不信に拍車がかかる事態になっている。11日にも30人以上の被処分者や逮捕者が出たばかり。これまでも不祥事が起きるたびに再発防止策を講じてきたが、教訓が生かされていない現状が浮き彫りになった。若手向け倫理研修の拡充など新たな対策を発表したが、改めて実効性が問われる。

 13日に住居侵入未遂の疑いで逮捕されたのは、東消防署の男性消防士長(26)。逮捕容疑は12日午後10時すぎ、白石区の20代女性のマンション居室に侵入しようとした疑い。「のぞき目的だった」と容疑を認めているという。消防局によると、消防士長はこの日有給休暇を取り小樽市でロープ救助の講習を受けていたという。

 「高い倫理観が求められる公務員にあってはならず、市民の信頼を大きく損ねたことを深くおわび申し上げる」。萬年清隆局長は13日に市役所で会見を開き、幹部らと共に陳謝した。

 消防局では2016年以降だけで飲酒運転や傷害事件、わいせつ事件などが相次ぐ=表=。11日は勤務時間外に賭けマージャンをした20~40代の34人が厳重注意処分になり、保険金をだまし取った詐欺容疑で20代男性消防士長も逮捕された。

 不祥事が発覚するたび、飲酒を伴う会合の出席には所属長への届け出を義務づけたり、全職員に研修で不祥事例を学ばせたりしてきたが、萬年局長は「残念ながら奏功しなかった」と不十分さを認めた。

 今後は約1800人の全職員に個別面談で規範意識を説くほか、20代の不祥事が多いことから採用1、3年目が対象の倫理研修に5年目の職員も参加させる。各消防署でも独自に対策を練る考えだ。一方、ある局幹部は「階級制度による上意下達の空気が職員間の風通しを悪くし、災害現場への出動でストレスも抱えやすい」と、根本的な職場環境の改善の必要性を指摘した。(小林史明)

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