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米朝会談

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水と油の関係、犬猿の仲。相性が悪く、いがみ合う間柄を意味する言葉は多い。不倶戴天(ふぐたいてん)の敵と言えば、ともに天を戴(いただ)きたくない、絶対に許すことのできない相手のことだ▼この2人も先日までは不倶戴天の敵だった―ように見えたのだが。「小さなロケットマン」「米国の老いぼれ」と罵詈(ばり)雑言を尽くしていた、トランプ米大統領と北朝鮮の金正恩委員長である▼シンガポールで開かれた史上初の米朝首脳会談では、にこやかに握手を交わした。そして「われわれは素晴らしい関係にある」「共に素晴らしい出発をした」と互いに褒め合った。実際に会ってみると、相性が良かったのかもしれない▼両首脳は共同声明で、朝鮮半島の完全非核化と北朝鮮の体制保証を約束した。とはいえ、「包括的に」合意しただけで具体的な方策や日程は何も決まってはいない。トランプ氏が言うように、朝鮮半島和平に向けた「新たな道のスタート」になるかどうかは今後にかかる▼トランプ氏は日本が重視する拉致問題も提起したが、共同声明には盛り込まれなかった。安倍晋三首相は「日本が北朝鮮と向き合い2国間で解決を目指す」とコメントした。正恩氏はどう反応するだろう▼会談の舞台となったセントーサ島は、マレー語で「平和と静寂の島」という意味だ。会談をきっかけに、拉致被害者やその家族に一日も早い穏やかな時間が訪れることを願う。2018・6・13

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