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残したい小笠原、等身大で 返還50周年の記録映画製作

 米国から返還されて26日で50年を迎える東京・小笠原諸島で、ドキュメンタリー映画の製作が進められている。携わるのは島で暮らす30~40代の男性5人。それぞれが主人公となって、小笠原の現在の暮らしや将来に残したいものを切り取ろうとしている。

 映画製作は小笠原村の50周年記念事業に選ばれた。タイトルは「Bonin Times」。Boninは「無人」が由来とみられる英語で、小笠原を意味する。

 5人は普段、郵便配達や保育士などの仕事をしている。「自分たちから見た小笠原」を等身大に表現しようと、今年1月に撮影を開始。それぞれの生活や夢を軸にして、戦後20年以上、米の統治を経験した島の歴史や文化、未来に継承したいことを見つめ直す。

 これまでに旧島民と呼ばれる欧米系の親子や、独自の手法で小笠原の塩をつくる職人をインタビュー。すべてが手作りの結婚式や、ウミガメの解体など島ならではの行事も映像に収めた。

 メンバーの一人、自動車整備士の斎藤崇道さん(37)は7年前から父島で暮らし、妻と共に3歳の長男を育てている。飲食店で働いた経験が長く、村の結婚式では“料理番長”を務める。将来、島で小料理屋を経営するのが夢だ。

 「昔の人も、今なにかをやろうとしている自分たちも、開拓しようとする精神は変わらないと思う」と、同じくメンバーで移住者でもある斎藤崇志さん(39)は話す。

 「映画製作を通じて、返還50周年で何を本当に祝っているのか、これから何をすべきなのか、答えを見いだしたい」

 映画は9月1日に父島で披露する予定。

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