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国内外に広がる愛好者「道路で踊る喜び」「文化根付く」「担い手元気」 YOSAKOIソーラン祭り 「毎年同じ」関心薄れる市民も

 札幌市内で10日閉幕した「YOSAKOIソーラン祭り」では、今年も日本全国の踊り手が華やかに舞った。ヨサコイソーランが誕生した札幌を「聖地」と呼び、遠方から参加する愛好者が根付いた一方、札幌市民の関心はやや冷めつつある。道外からの参加者や研究者を最終日の会場に訪ね、誕生から27回を数えた祭りの魅力を見つめ直した。

 「よいやさーっ」。黒の衣装に金色の帯を締めた踊り手たちが、大通パレード会場を駆け抜けた。2年前の本祭審査で準大賞に輝いた千葉県船橋市の強豪「REDA(れだ)舞神楽」。緑まぶしい道都で、メンバーは満面の笑みで舞った。

 2000年の設立。平岸天神など札幌の強豪を目標に芸を磨いてきた。遠征費用は重いが、祭りは1年の稽古の成果をぶつける大切な舞台だ。「本格的なステージや広い道路で踊る喜びは他じゃ味わえない。日本一の祭りだ」。吉村朗総代表(52)が言う。

 今年は道外から24都府県の68組が出場。参加者は前年より6組多く中国地方と沖縄を除く全国に広がる。海外からは過去最多の5組が出場、アジアのほか北欧や南米からの参加も。「ヨサコイソーランの聖地」のブランドは健在だ。

 他方、札幌市民の熱気は昔ほどではない。今年の祭りの観客動員数は192万9千人。2000年代は200万人越えが多かったが、14年以降は大台を割ることが増えた。大通周辺ではご当地グルメの屋台は盛況だが、演舞の有料観客席は空きが目立った。

 市中心部の演舞会場周辺を歩くと、祭りへの市民の賛否は分かれた。厚別区の主婦橋本純子さん(64)は「衣装が華やか。個性ある踊りを見ると元気になる」と肯定的な一方、中央区の会社員本間秀香さん(23)は「毎年同じような踊りだし1回見れば十分」。市街の交通規制や大音量のBGMに批判的な声も根強い。

 市民の熱気は戻らないのか―。REDA舞神楽の一員で、今年も札幌の祭りに参加した奈良女子大の内田忠賢教授(59)=大衆文化論=は「本当に好きな人だけが踊りを続け、文化として街に根付いた状態に見える」。小学校の運動会で児童が踊り、家族や地域で楽しむ愛好者も多いためだ。

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