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ひとり親家庭 きめ細かな支援が必要

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 子どもの成長が貧困に左右されぬよう、ひとり親家庭へのきめ細かな支援が求められる。

 母子家庭の54・2%、父子家庭の18・7%が200万円未満の年収で暮らしている―。

 そんなひとり親家庭の厳しい現実が、道が昨年8月に実施した生活実態調査で浮かび上がった。

 貧困家庭に育った子どもは、学力や健康などさまざまな面で不利益を被り、大人になっても影響を受ける可能性が高いという。

 貧困の連鎖を断ち切らねばならない。そのためにも国や自治体は、ひとり親の生活環境の改善に取り組む責務がある。

 調査によると、過去1年間に子どもを病院に受診させられなかった親は、母子家庭の28・2%、父子家庭の25・6%に上った。

 「仕事で連れて行く時間がなかった」が約6割に達し、「お金がなかった」が父子家庭の46・7%を占めている。

 子どもの健康状態に関わる深刻な事態だ。

 学習塾など教育費は、父子家庭の80・1%、母子家庭の68・5%が「利用していない」と答え、子どもと一緒に夕食をとることが「ほとんどない」という父子家庭は2割近くあった。

 地域では、子ども食堂や学習支援の活動が広がりつつある。

 だが、こうした試みを知らないひとり親も少なくない。貸付金などの支援制度の認知度も高くないとの結果も今回出ている。

 支援に関する情報を確実に届ける必要がある。

 道は本年度から、地域ごとに支援者らのネットワーク化を図り、貧困家庭の支援につなげる方針だ。連携を強化し、しっかりと手を差し伸べてほしい。

 何よりも労働環境の改善が欠かせない。

 現状では、母子家庭の55・4%が非正規雇用で、全国平均の48・4%を上回っている。

 人手不足の現状に対応し、企業の魅力を向上させるためにも、正規雇用への転換や賃上げなどに努めてもらいたい。

 問題なのは、ひとり親家庭に支給される生活保護費の母子加算が月平均2万1千円から1万7千円へと4千円削減されることだ。

 受給者からは「食費を切り詰めるのも限界」との声も上がる。

 政府は、子育て支援を最優先課題に挙げていたはずだ。

 安心して子どもを育てられる環境が整わなければ、少子化に歯止めはかかるまい。

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