PR
PR

道新幹線の赤字 縮減の道筋示すべきだ

[PR]

 JR北海道が発表した2018年3月期決算で、北海道新幹線の赤字が約100億円に上ることが明らかになった。

 2年目を迎えて開業効果が薄れたことや、青函トンネル内の修繕費増加などが背景にある。

 30年度の札幌延伸まで厳しい収支が予想されていたとはいえ、赤字額の大きさに驚く。

 JRは、国への支援要請も含め、早急に新幹線の赤字を縮減する具体的道筋を示すべきだ。

 同社単独で維持困難とされる10路線13区間では、沿線自治体が負担を求められている。

 新幹線がJRの経営の足を引っ張り続けるようでは、維持困難路線の地元の理解は得られまい。

 JRは丁寧に説明を尽くさなければならない。

 前期より2割減収した新幹線の赤字幅は103億円と見込まれ、ほぼ倍増する。

 JRが赤字額を公表した経緯にも、首をかしげざるを得ない。

 100億円を超す赤字は先月、財務省の財政制度等審議会で示された。JRは同規模の赤字を想定していたという。

 維持困難路線の年間赤字の合計約160億円と比べても、決して小さくない額である。経営にも深刻な影響を及ぼす以上、早期に公表するべきだった。

 一方、道新幹線固有の事情も考慮する必要があるだろう。

 貨物列車との共用で管理経費がかさむ。東京から来る10両編成の列車は空席が目立ち、効率が悪い。2年目からは車両検査や、青函トンネル内の老朽設備の交換も本格化し負担が増したという。

 そもそも青函トンネルは国策として旧国鉄時代に造られた。

 国は維持管理に一定の負担をしてきたが、十分な支援を行う責務がある。

 民営化当初に定められたルールで、JR貨物がJR北海道に支払う線路使用料が低く抑えられているのも課題の一つだ。

 経営悪化や路線存廃問題にも関係しており、JR北海道は地域の視点に立ち、国にルールの変更を求めてはどうか。旅客と貨物の輸送網を両立させて維持するため、国も見直しを検討するべきだ。

 新幹線の利用底上げの努力も大切だ。JRも観光業界も、開業当初の熱意が感じられない。

 外国人客は長旅を楽しむ人が少なくない。新幹線で道南に入った後、道東や道北の鉄路も使って周遊するツアーなど、観光の魅力づくりに一層力を入れてほしい。

どうしん電子版のご案内
北海道新聞 購読の申し込みはこちらから
新聞配達スタッフ募集
ページの先頭へ戻る