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幕別「北の本箱」3万冊超す 著名人が寄贈20年 平田オリザさん今夏講演

 【幕別】町とは縁もゆかりもない著名人が本を町図書館に寄贈する「北の本箱事業」で集まった本が、開始から20年で3万冊を超えた。劇作家平田オリザさん、資生堂名誉会長福原義春さん、小説家森村誠一さんら18人から贈られた本は、本人の著作以外にも高価な画集や絶版の古書など珍しい作品も多い。節目を記念し、町は18日から、図書館ホームページ(HP)で平田さんと福原さんのインタビュー記事を掲載。夏には平田さんの講演会も予定している。

 町図書館本館カウンター横に壁で仕切って設けたコーナー。著名人の名前とプロフィルが書かれたパネルが目に入る。寄贈者ごとの棚には歌集や写真集、歴史書など趣向が詰まった本が並ぶ。「有名作家たちがどんな本を読んでいたのか、想像を巡らせながら本選びを楽しんで」と図書館職員が考えたレイアウトだ。

 きっかけは、同町出身で出版社晩聲社を設立したジャーナリスト故和多田進さんが、作家たちから受けた相談。「マンション暮らしで本の山に埋もれている。誰か引き取ってもらえないか」。この訴えを親交のあった町職員に持ち込み、当時の林照男町長が快諾。1997年、町を挙げた「北の本箱事業」と名付け、本の受け入れを決めた。報道などを通じ全国で注目され、当初約100冊だったコーナーは現在3万3千冊に及ぶ。

 寄贈者を招いたワークショップや講演会も開催。本の寄贈が縁で格安でオファーを引き受けてくれた人もいたという。担当司書は「本という媒体を通して文化と人がつながった」と話す。

 著名人との縁を再び深くしようと、今年1月、図書館職員とボランティアグループ「まぶさ(幕別BOOKサポーター)」のメンバーが寄贈者の平田さん、福原さんにインタビュー。本への思いや町の印象を記事にまとめHPで紹介している。8月には平田さんを同町に招き講演会を行う。

 現在も年に3、4度図書館に本を贈り、職員と手紙のやりとりをしている資生堂の福原さんは「自身が読んだ本、出版社などから頂いた本はジャンルも広く、多くの人に読んで頂けたら幸せと思った」とコメントを寄せた。(長谷川史子)

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