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<4>62条 行政監視する「武器」

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【第62条】 両議院は、各々国政に関する調査を行ひ、これに関して、証人の出頭及び証言並びに記録の提出を要求することができる。


 国会は、政府が国民のためにきちんと仕事をしているか、税金の無駄遣いをしていないかなど、国民の代表としてチェックする権限を持つ。憲法62条が定める国政調査権は、法律を作る立法権や首相を指名する権利と並び、行政を監視する国会の重要な「武器」だ。

 国政調査権の中で有名なのは、議院証言法に規定された、いわゆる証人喚問だろう。国会の委員会などで議決すれば、証人は原則として喚問に応じなければならず、宣誓した上で証言する。証言がうそだった場合の処罰も定められている。

 国会法104条では、行政側が国会から報告や記録の提出を求められたときは応じなければならないとしている。拒否に罰則はないものの、正当な理由の説明が求められる。

 国政調査権は、法律を作るための事前調査など国政全般にわたり、憲法上は調査権の及ぶ範囲を限定していない。通説では、司法権の独立の観点から、確定後の判決が妥当かどうかの調査や、起訴・不起訴について検察に圧力をかけるような調査、捜査に支障が及ぶような調査はできないとされる。

 個人の人権やプライバシーを侵害する調査もできないとされるが、国民の知る権利を確保する意味で、政治家などの公人については国政調査権が尊重されるとの主張もある。

 昨年12月に成立した特定秘密保護法は、各省庁が指定した特定秘密について国会への提供を義務付けておらず、「わが国の安全保障に著しい支障を及ぼす恐れがある」との理由があれば、提供を拒否することも可能。行政が恣意(しい)的に秘密を指定する可能性も指摘される中、国会による監視が十分に機能するかどうか不透明で、国政調査権を侵害しかねないとの懸念が強い。

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