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<4>9条 不戦の誓いを具現化

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 第9条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
 2 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。


 前文でうたう平和主義を具現化し、戦後日本に民主主義と自由を根付かせた憲法9条は、国際社会と国民に向けた「約束」ともいえる。一方で自衛隊の存在や活動の在り方をめぐり、常に改憲論議の中心に置かれてきた。

 政府は憲法策定当時、自衛を含む戦争を否定、軍隊も持たないとの立場を取った。吉田茂首相は1946年6月28日の衆院本会議で「正当防衛や防衛権による戦いを認めることは、戦争を誘発する有害な考えだ」と述べている。だが50年に朝鮮戦争が勃発し、警察予備隊が発足。51年に日米安全保障条約が締結され、54年に自衛隊が誕生した。

 政府は「自衛のため必要相当な実力部隊を持つことは憲法に反しない」としつつ、自衛隊と米軍との連携を深めた。91年には海上自衛隊をペルシャ湾に派遣するなど、海外派遣を含む自衛隊の任務や装備も拡大させた。

 戦争を放棄し、戦力保持を否定する9条。米軍との共同防衛に自らの安全を委ねた安保条約。「9条も安保も」の状況下で、自国と密接な関係にある他国が攻撃された場合に共同対処する「集団的自衛権」の議論が生まれた。日本にとって密接な他国とは、事実上唯一の同盟国である米国に他ならない。

 日本は、外国の侵害から自国を守る「個別的自衛権」は保持も行使も認めてきた。集団的自衛権については、国際法上、保持は認めるが、「その権利行使は憲法9条の下では許されない」(内閣法制局)との立場を取る。

 だが今、自民党は「安全保障環境の変化」を理由に解釈変更に踏み込もうとする。党憲法改正草案では「国防軍」保持を明記。実現すれば、戦後史の大きな転換点となる。

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