PR
PR

<2>13条 「個人の尊重」守る要

[PR]

 すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。


 憲法13条は「憲法の中で最も重要な条文」と言われることもある。一人一人を自律した個人として最大限尊重するという考え方が憲法の要というわけだ。

 後段ではいわゆる「幸福追求権」を保障しており、「プライバシー権」「環境権」などのいわゆる「新しい権利」はこれまで、第13条を根拠として、憲法上保護される権利と認められてきた。だが「新しい人権」の明記を求める声も多い。

 ある人の「表現の自由」と、別の人の「プライバシー権」が衝突することもある。人権と人権が衝突する際にそれを調整する概念が「公共の福祉」だ。

 調整により、人権は必要最小限度の制約を受けることがある。出版されれば重大で著しく回復困難な損害を被る恐れがあるなどの厳格な要件の下で、書籍や雑誌の出版差し止めが認められることがあるのがその一例だ。

 公共の福祉による人権制限の問題を考える際には、対立する権利や利益を具体的に考えることが必要とされる。「公共の福祉」の名の下に、「国益」や「多数」「社会」といった抽象的な概念を持ち出して人権を制約する動きが強まりかねないためだ。

 自民党の憲法改正草案は、「公共の福祉」の意味があいまいで分かりにくいとして「公益及び公の秩序」と変更したが、その意味が「国益」に転化する恐れがあるとの指摘もある。

 同党が作成した草案の想定問答集では「基本的人権の制約は、人権相互の衝突の場合に限られるものではない」としており、人権の制約が広がる懸念も取り沙汰されている。

どうしん電子版のご案内
北海道新聞 購読の申し込みはこちらから
新聞配達スタッフ募集
ページの先頭へ戻る