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東奥文学賞大賞・田辺さんが講演会で意欲 青森

 第4回東奥文学賞(東奥日報社主催)で大賞を受賞した青森市の田辺(たべ)典忠さん(71)が14日、同市のアラスカで開かれた青森ペンクラブ定時総会で講演した。受賞作「健やかな一日」執筆の経緯や劇団の座付き作家としての活動、太宰治や寺山修司に刺激を受けた青春時代などを振り返りながら「地方作家を自任している以上、小説や演劇の題材には青森空襲など地方のことを取り上げたい。11月に発表する予定の劇では、雪中行軍にまつわる話を描こうと思う」と、今後の活動への意欲を語った。

 田辺さんは、県立高校の教諭として長年勤務し、演劇部の顧問を務めた一方、中央の文芸雑誌に小説を投稿するなど幅広い創作活動を続けてきた。現在、東奥日報夕刊でエッセー「70歳の視点」を連載している。

 講演では、太宰にかぶれた高校生時代、金木の芦野公園に建てられた文学碑の除幕式を見に行ったこと、大学生時代には、寺山主宰の劇団「天井桟敷」の舞台を東京で見て衝撃を受けたエピソードなどを披露した。

 東奥文学賞受賞作「健やかな一日」については「軍人だった父や、動員された叔父に自分を投影させて描いた作品。演劇で培ったドラマツルギー(劇作術)と混在させて出来上がった気がする」と語り、「健やかな一日」と同じく老人ホームが舞台の小説を現在執筆していることも明かした。

 また、青森市の劇団「支木(しぎ)」の座付き作家として活動する現在の状況を「『作・演出』というと聞こえはいいが、年寄りばかりで舞台を作ったり、荷物を運んだりするのは大変。もう少しだけ頑張って、『ピンピンコロリ』を目指したい」と冗談めかして話した。

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