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<働く@北海道>道内の業界(2)IT 高い雇用率 人材確保課題

 人工知能(AI)やあらゆる製品がインターネットでつながるIoT、膨大な情報が新たな価値を生み出すビッグデータなどを活用した新ビジネスが急速に広がっている。それに大きな貢献をしているのがIT業界で働く人たちだ。道内の業界をインタビューで紹介するシリーズの2回目は、北海道IT推進協会の森正人会長に聞いた。(道新夢さぽ取材班 青山実)

 ―IT業界にはどんな職種がありますか。

 よく知られているシステムエンジニア(SE)やプログラマーのほかにも、プロジェクトを統括するプロジェクトマネジャーやWeb(ウエブ)サイトのデザインを担当するWebデザイナー、企業にIT化による業務改善を提案するITセールスなど数多くの職種があります。

■業種別で従業員数2位

 ――道内の状況を教えてください。

 道内のIT業者数は道外の出先も含めて2016年度で854社で、その8割の685社が札幌に集中しています。全体の売上高は推計で4306億円。道内の主要製造業と比べると、4位のパルプ・紙・紙加工品の出荷高の次に相当する規模です。従業員数は約2万1千人で、製造業では1位の食料品に次ぐ雇用吸収力があります。

 ――道内IT業界の特徴は。

 ソフトウエア開発の受託では、道内は民間企業より官公庁やIT同業者、道外からは首都圏の企業からの仕事が多いですね。技術面では規模の小さい隙間市場で大きなシェアを占めるいわゆる「ニッチトップ企業」が目立ちます。これは北大のマイクロコンピューターの研究を契機に1980年代から札幌市内で企業集積が進んだことが背景にあります。

■首都圏や海外も視野に

 ――課題は何でしょうか。

 まずは人材の確保。雇用吸収力は高いのですが、まだまだ足りないのです。特にAI関係など先端知識をもった人材の多くは道外に出ているのが実情です。そして営業力の強化。協会としても首都圏や海外との取引をもっと広げたいのですが、PR力が不足しています。

 ――採用はコンピューターなど専門の勉強をした理系の学生に限られますか。

 そんなことはありません。文系でも入社後に一定の訓練を受けるとソフトウエアを作れるようになる人もいますし、一定の知識を身につけることでITコンサルタントやWebデザイナーなどになる人は大勢います。大事なのはITに強い興味関心を持っていることです。

 ――自動運転の車や介護ロボットの開発が進められるなど、暮らしが大きく変わろうとしています。

 まさに映画で見ていたような世界が現実になりつつあります。IT業界はその変化の先頭に立つ業界です。特に北海道は人口減少や人手不足が加速し、高い生産性を維持するには先端技術が欠かせません。新しい時代を大勢の若い人たちと一緒に拓(ひら)いていきたいですね。

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