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ワインの表示 新基準で「道産」浸透を

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 輸入果汁が原料でも「国産」として扱われる。こうした曖昧さが指摘されていたワインの表示に、国が初めて定めた基準が10月30日から適用される。

 原料に国産ブドウだけを用いて国内で製造する場合のみ「日本ワイン」を名乗れるようにし、ご当地ワインも表示を厳格にする。

 道内ではブドウ栽培に適した地域で、地元産を原料に使うワイナリーが年々増えている。

 新基準導入を道産ワインを売り込む契機としたい。

 各メーカーはわかりやすく、正確な表示を心がけ、消費者の信頼を得るよう努めてほしい。

 国税庁の2016年度の調査では、国内製造ワインのうち、輸入原料の使用割合は72%を占めた。

 これらも「国産」扱いで販売されてきたことに、消費者が疑問を抱いたのは当然だ。

 原料、醸造所とも国内の場合に限って日本ワインと定めた新基準は、妥当な内容と言えよう。

 さらに、ご当地ワインとして「東京ワイン」のような地名の表記が認められるのは、日本ワインの条件を満たした上で、地名が示す範囲に85%以上のブドウ収穫地と醸造所がある場合だ。

 新基準に沿った表記のワインは徐々に店頭に並び始めている。ワイン産地として成長を続ける北海道でも、ご当地をアピールする手段として生かすべきだろう。

 道内のワイナリーは10年前と比べ倍増。後志、空知、石狩管内など30余りに上り、ワイン産地を巡る旅行もブームの兆しがある。

 道内で製造されるワインのうち日本ワインの条件を満たすのは88%で、山梨県の39%を大きく上回る。しかも、原料の大半は道産ブドウの果汁だ。

 このため、多くはご当地ワインに該当しそうだ。

 ただ、注意を要するのが、原料産地と醸造所の場所が、同じ道内でも異なる場合で、名称変更を迫られる可能性もある。

 メーカーは、原料収穫地や製造場所を明示し、消費者の誤解を招かぬよう努めるべきだ。

 一方、税務署も、ご当地ワインで使える地名の許容範囲をはじめ、ルールについてよりわかりやすく説明する必要がある。

 道産ワインの振興では、適切な表示と並んで、生産基盤の強化も忘れてはならない。

 道内を含め全国的に不足している苗木の調達や栽培技術などについて、生産者と、道の研究機関や大学の連携が欠かせない。

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