PR
PR

【回答者 花形満弁護士】勤める会社の不正を告発するには

質問 食品製造会社で働いています。私の会社では、返品された商品の消費期限を改ざんして再出荷することを行っており、良心の呵責(かしゃく)に苦しんでいます。私が告発したとバレないように、ことを公にして会社に立ち直ってほしいのですが、何かいい方法はありますか。

回答 ご相談のように、食品メーカー等が消費期限や食材の原産地を偽装したことがニュースとして大きく報道されたことがこれまでにも何度かありました。会社の従業員などが、その会社の不正行為を監督官庁やマスコミなどに通報することを内部告発といいます。

 内部告発をしようとする場合、あなたのように会社の不正行為を正したいが、そのことにより会社内での立場が悪くなるのではないか、会社からなんらかのペナルティーが与えられるのではないかとの心配をされることもあると思われます。その結果、内部告発をためらい、会社の不正行為が見逃されてしまうことにもなるため、内部告発者を保護する必要があるとして、「公益通報者保護法」という法律が制定されました。

 この法律によって保護されるためには、内部告発者は、当該会社で働いている労働者であることが必要です。また、告発対象となる行為は、すべての倫理違反行為や法令違反行為ではなく、最終的に刑罰を科せられるような重大な法令違反行為に限定されています。

 そして、通報先は、当該会社内部(会社内に設置されている監督部署など)、監督官庁や警察・検察等の取り締まり当局、マスコミや消費者団体などの外部団体のいずれかです。通報先が外部団体の場合には、通報内容が真実であると信じたことについての十分な理由や経緯があることや、通報することに不正な目的がないことなど要件が重くなっています。

 このように保護要件を満たしている場合、内部告発により、会社から解雇されたり、給料の減額処分を受けたとしても、これらは無効とされます。なお、仮に保護要件を満たさなくても、労働関係の法理から、解雇を無効としたり、会社に対する損害賠償を認める判例もあります。

 あなたは、会社の不正を正したいと思いながらも、一抹の不安も抱いているようですので、まずは弁護士等の専門家に相談されてはいかがでしょうか。

(はながた・みつる)

どうしん電子版のご案内
北海道新聞 購読の申し込みはこちらから
新聞配達スタッフ募集
ページの先頭へ戻る