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南北会談再開へ 緊張緩和につなげたい

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 韓国と北朝鮮は9日、政府高官による南北会談を開く。韓国の提案に対して、北朝鮮がきのう同意すると伝えた。

 南北会談は2015年12月以来、ほぼ2年ぶりである。

 北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長が「新年の辞」で、平昌(ピョンチャン)冬季五輪・パラリンピックへの代表団派遣に前向きな姿勢を示し、会談を呼びかけたのがきっかけだ。

 北朝鮮が米韓の足並みを乱れさせようと揺さぶりをかけているのは間違いない。

 とはいえ、北朝鮮が見せた数少ない軟化の兆しである。韓国は北朝鮮の動きを慎重に見極め、外交力を駆使して緊張緩和につなげてほしい。日米はそのための支援を惜しむべきではない。

 韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領はトランプ米大統領との間でも、北朝鮮が軍事的挑発を行わなければ、米韓合同軍事演習を五輪・パラリンピック後に延期することで合意した。

 米朝間の緊張が高まる中、韓国、北朝鮮双方が南北会談に向けて歩み寄る姿勢を見せていることは歓迎したい。

 会談は、北朝鮮の五輪参加をはじめとする南北関係の改善が議題となる。

 しかし、過度な期待は禁物だ。

 今年は北朝鮮の建国70年に当たり、国内で誇示できる「成果」を求めてくる可能性がある。

 核・ミサイル開発のために時間稼ぎをしているだけだとの疑念も拭えない。

 韓国は拙速を避け、日米と緊密に連絡を取って対応すべきだ。

 正恩氏は同じ新年の辞で、核弾頭を搭載し、米本土を狙う大陸間弾道ミサイル(ICBM)を実戦配備したと主張した。

 その上で「核のボタンが執務机に常に置かれている」と米国への対抗心をむき出しにした。

 だが、国際社会が経済制裁を強化する中、真摯(しんし)に対話に応じる以外に道がないことを、正恩氏自身が認識しなければならない。

 気がかりなのは、トランプ氏が相変わらず定見を持たないように見えることである。

 南北会談については「文氏を100パーセント支持する」と表明したが、正恩氏を「ロケットマン」と揶揄(やゆ)し「(米国の核は)彼のものよりずっと大きく、強力だ」と軽率な発言を繰り返している。

 軍事衝突は絶対に避けなければならない。圧力一辺倒では緊張を高めるだけである。日米韓の連携を強め、南北会談を後押しすることが共通の利益になるはずだ。

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