PR
PR

大谷、自ら「行きましょうか」 165キロ連発(2016/10/16)

 北海道日本ハムの大谷翔平選手(22)の伝説に16日、新たな1章が加わった。札幌ドームで行われたパ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ第5戦。「3番・指名打者」で先発すると、九回は投手としてプロ野球史上最速の165キロを連発し、チームを4年ぶりの日本シリーズに導いた。
 ソフトバンクの最後の攻撃の九回表。大谷選手の登板が場内にコールされると、満員の4万1138人に膨れあがった札幌ドームに、どよめきが響き渡った。無理もない。指名打者からマウンドに立つのは、初めての経験だからだ。
 その期待に応えるように、自らが持つプロ最速を更新する165キロを3球投じるなど、チームスローガン通りに「爆(は)ぜた」。対戦した本多雄一選手(31)は「見たことがないスピード」と脱帽するしかなかった。大谷選手は「投げ心地がものすごく良かったわけではなかったが、球場の雰囲気がそうさせてくれた」と汗を拭った。
 2―4と点差を詰めて迎えた四回。チームが勢いづいたのを感じた栗山英樹監督(55)の意向を受け、厚沢和幸ベンチコーチ(44)がロッカールームで近づくと、大谷選手が自ら「(投手で)行きましょうか」と切り出した。「今日は最初から救援投手を使っていたし、おそらく出番があると思っていた」と大谷選手。ベンチ裏のブルペンでキャッチボールから始め、七回の打席を終えると本格的な投球練習に入り、万全の状態でマウンドに上がった。
 栗山監督は1年間、このタイミングを見計らってきた。高校卒業から4年目で体が一回り大きくなり、「ある程度体力がつき、1回なら無理が利くと思った」と日本シリーズ進出を決める試合で決断した。「(大谷)翔平が出てファンが喜んでくれて、ロマンだよね」。試合後、観客の声援を思い返した指揮官の表情が緩んだ。
 日本シリーズが開幕するマツダスタジアムは、大谷選手が2013年6月、初めて同じ試合で投打をこなし、二刀流の歴史を刻んだ地だ。大谷選手は「きれいな球場で個人的に好き。日本シリーズで投げることができるのでワクワクしている」と声を弾ませた。その先にはもちろん、自身初の日本一しか見えていない。(運動部 浦崎竜馬)

どうしん電子版のご案内
北海道新聞 購読の申し込みはこちらから
新聞配達スタッフ募集
ページの先頭へ戻る