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大谷 球速どこまで 広島戦でパ最速160km/h(2014/6/4)

 恐るべき19歳だ。北海道日本ハムの大谷翔平投手が4日の広島戦(札幌ドーム)で日本選手歴代2番目、パ・リーグ歴代最速となる球速160キロを記録し、チーム最多タイの5勝目を挙げた。高校時代に160キロを出し、投打両面で並外れた素質を披露する逸材が、またも球界を驚かせた。
 試合開始わずか数分。ざわついていた球場中の視線を、大谷が独り占めした。一回2死、3番の丸佳浩外野手に投じた直球は浮き上がるように外角高めへ。乾いた音を立ててミットに収まった。空振り三振。スコアボードに「160」と表示されると、どよめきと拍手が広がった。
 丸は「速かった。(表示を見て)やっぱり、と思った」。大谷は「調子は良かった。歓声で気持ちが乗っていった」と振り返った。

■ダルは156キロ
 日本ハムで大谷の前に背番号「11」を背負い、大エースとして君臨したダルビッシュ有投手(レンジャーズ)、昨季楽天で数々の連勝記録を打ち立てた田中将大投手(ヤンキース)が日本でマークした最速は、ともに156キロ。現在は米大リーグで活躍する両右腕を、数字上では上回った。
 大谷は岩手・花巻東高3年だった一昨年7月、アマチュア歴代最速の160キロをマーク。新人だった昨年は157キロ、今季は158キロを出し、栗山英樹監督も「160キロの大台は時間の問題だった」と語る。
 日本球界の最速は2008年、マーク・クルーン投手(巨人)の162キロ。日本選手の最速は10年、由規(よしのり)投手(ヤクルト)の161キロ。球史に名を残した剛腕たちに、肩を並べようとしている。

■柔らかい体
 193センチ、90キロの柔らかい体。ゆったりとした動きから長い腕をしなやかに振り、球を放す瞬間に力を集中させる。厚沢和幸投手コーチによると、大谷のフォームは「全国の子供たちにまねしてほしい」ほど文句のつけようがないという。
 大谷は昨季より約4キロ、体重を増やして今季に臨んだ。野球の動作研究で知られる筑波大体育系の川村卓准教授(野球部監督、札幌市出身)は「びっくりするほど、去年よりフォームがいい」と言い、「体の軸が安定している。腹筋や背筋などを計画的に鍛えているのだろう。球速はまだ伸びる」と指摘する。
 大谷は「どちらかといえば夏は好き。暑くなってきたので、これからどんどん体が動くと思う」ときっぱり。「(160キロは)出したいときに出せればいい」と話し、自信をのぞかせる。ファンが待ち望む日本記録の更新は、手の届くところにある。(運動部 横山清貴)

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