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<二刀流進化論 大谷翔平2年目へ>インタビュー 投手に軸足 ローテ守る

 二刀流という高い壁に挑んだルーキーイヤーを終え、大谷は何を感じているのか。今季を振り返り、来季への意欲を語ってもらった。
■苦境乗り越えて
 僕は来年も二刀流をやり切る覚悟だ。まだ1年だけだから、手応えというほどのものはない。でも成長できた実感はある。チーム外から「どちらかに専念すべきだ」という声があっても、そういうのはもともと気にしない。やると決めたからには最後まで頑張ることしか考えなかった。
 苦しい時期はあった。球宴明けのほっともっと(7月25日、オリックス戦=欠場)と西武ドーム(8月6~8日、西武戦=6日欠場、7・8日は野手出場)。試合間隔が詰まっていたし、暑くて、試合前に走っていたら気持ちが悪くなった。もうすぐ試合間隔も空くし、いつまでも苦しいわけじゃないと自分に言い聞かせて、今できることをやろう、と考えるようにした。
 つらいことは他にもあった。実は打席に立つのが嫌だと何度も思った。続けて凡退したり、好機で併殺になったりすると、次打席は「嫌だな」と。でも僕は投打二つやらせてもらっているから「こんなとき、バッターは弱気になるんだな。投手として登板したとき、配球に生かそう」と考えることができる。

■投打 二つの表情
 投手と打者の考え方は自然に切り替わる。マウンドと打席では表情が違う、と言われる。マウンドでは目つきが鋭く、打席では冷静な顔をしているらしい。投手は主導権を持って、打者を攻撃する立場。打者は受け身で、バッテリーの考えを読まなきゃいけないので、がむしゃらにはなれない。
 もちろん投げることにも神経を使うが、配球は捕手との共同作業。自分で考えなければならないことは打者の方が多い。精神状態の違いが、表情に出ているのだと思う。
 来季は投手に軸足を置く。僕はまだ勝利や防御率の目標を立てられるレベルじゃない。まずは1年間ローテを守って、規定投球回数をクリアしたい。

■球速より勝利を

 今季序盤は直球主体にストライクを思い切って投げることだけを考えていた。よくガッツポーズをして叫んでいた。単純に、空振りを奪って「うれしいな」と。今はそういう段階じゃなくなってきている。より集中しなきゃいけない。空振りを取ったら、「次は何を投げようか」とすぐ考えるようになった。
 今季の最速は157キロだった。岩手・花巻東高3年生だった昨夏出した160キロには届かなかった。もちろん満足はしていない。ただ、速ければいいというものじゃない。1試合通じて精度よく投げ続けることが大事。今季も1軍で投げさせてもらえたし、来季はもっと安定した投球で勝つ責任がある。
 もちろん、もっと体を大きくして、正しい投げ方を身につけたら、球速は上がると信じている。

■ハムで良かった
 先入観は、可能を不可能にしてしまう。できないかも、なんて思わない。それは二刀流に対しても同じ。どうやったら実現できるか考えるのがすごく好きだし、自分の将来を楽しみにしている。
 日本ハムに入って良かったとあらためて思っている。入る前からいいチームだと思っていたが、もっとそう感じた。みんなで支えてくれて、先輩もいい人ばかり。真剣に投打両方をやらせてもらえて本当に楽しく思っている。

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