PR
PR

大谷「ハムで日本一」 「二刀流」示され決断(2012/12/9 )

[PR]

 「頑張りたい」。18歳は自らを鼓舞するように何度も繰り返した。大リーグ挑戦ではなく、日本ハムを選んだ大谷翔平投手(岩手・花巻東高)が9日に行った会見。表情は硬く、第一声は周囲への謝罪から始まったが、投手、打者の両方に挑戦する“二刀流”に話題が及ぶと、ようやく笑顔に。「ファイターズで日本一になりたい」。真摯(しんし)に語る表情に、もう迷いはなかった。(川口浩平)
 193センチの長身を縮こまらせているように見えた。「たくさんの方に迷惑をかけ申し訳ありません」。最初に大谷は野球部の関係者や米国のスカウトら大リーグ挑戦を後押ししてくれた人に感謝を述べ、翻意をわびた。
 口元をきりっと結び、視線は真っすぐ。「米国で長くトップで活躍するには早い方がいいと思っていた」。だが、日本ハムから国内外の事例を基にプロ野球経由で大リーグを目指す優位性を説く資料を渡され、「知らないことがあり、考えが変わった」と明かした。
 ようやく、緊張の表情が緩んだのは、「二刀流」の育成方針についての質問だった。
 「やりたいのは投手だけど、両方やることは考えていなかった。どちらもやってみたい」。自らも予想もしない未来図を球団から提案されたことが入団の決め手になった。
 メジャーで活躍する夢は変わらない。ただ、「そこに至るまでの新しい道を教えてもらった」。日本の高校から直接大リーグに挑戦して成功する「開拓者」になりたかった怪腕は「日本ハムで日本一」という新たな目標を見つけた。
 「喜びより責任の重さがひしひしと高まっている」と栗山英樹監督(51)。初めて交渉に同席した11月26日に自ら大谷投手のためにデザインしたTシャツを贈った。
 北海道の大地に雪の結晶と桜の花びら、羽ばたく鶴をあしらい、「北海道から世界一に!」と記した。指揮官の思いを胸に、日本ハム・大谷がスタートラインに立つ。(川口浩平)

■大谷一問一答 「北海道の力になりたい」


 大谷投手の一問一答は次の通り。
 ――入団を決めた心境を。
 「大リーグ挑戦を表明してから自分を後押ししていただいた方には迷惑をかけて申しわけない。これからはファイターズの一員としてのプレーを見てもらい、少しでも応援してもらえたら。子どもたちの目指す選手となれるように頑張る」
 ――決め手は。
 「アメリカで長くプレーするためには早いほうがよいと思っていたが、(日本ハム提供の)資料などで知らないことがあり考えが変わった。投手と打者の両方で育成するということ(球団の提案)が一番大きい。自分でもはっきりしないが、どちらもやってみたい気持ちもあるので(提案は)うれしかった」
 ――北海道に行ったことはあるか。
 「ない。すごく広くて、(岩手も)寒いけれど、もっと寒いイメージ。(でも)温かいファンがすごく多い。北海道の力になれたら、すごくうれしい」
 ――日本ハムのイメージは。
 「(全力疾走などの)チームカラーが花巻東高に似ている。若い選手が頑張っている、すばらしいチーム。ファイターズで日本一になって、大きな選手になりたい」
 ――5年後、10年後の自分の姿をどうイメージするか。
 「最終的には大リーグへ行きたいが、そこへ至る新しい道を(球団に)教えてもらった。日本に残る決断をしたからにはしっかり結果を残したい」
 ――背番号「11」をつけることの感想は。
 「特別な番号でうれしい。頑張りたい」

 

大谷翔平

(おおたに・しょうへい) 花巻東高では甲子園に2度出場。昨夏は帝京高、今春は大阪桐蔭高にそれぞれ初戦敗退した。今年7月、県大会準決勝の一関学院高戦で自己最速160キロを記録。高校通算56本塁打を放つなど打撃センスも抜群で、8月末から韓国で行われた18U(18歳以下)世界選手権では高校日本代表の4番も務めた。193センチ、86キロ。右投げ左打ち。岩手県水沢市(現奥州市)出身。

どうしん電子版のご案内
北海道新聞 購読の申し込みはこちらから
新聞配達スタッフ募集
ページの先頭へ戻る