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「安全第一」進む掘削 札幌延伸トンネル整備 北斗―長万部69.4キロ 白い防水シート、地下水を排出

 【北斗】2030年度末開業予定の北海道新幹線新函館北斗―札幌間(211キロ)で8割を占めるトンネル区間(168キロ)の工事が本格化し、渡島・檜山管内でも、工事に関係する大型車両を多数見かけるようになった。新函館北斗―長万部間で計9本、総延長69・4キロに及ぶトンネル整備。地中深くの最前線の現場では、安全を最優先に掘削などの作業が日夜続いている。

 北斗市から八雲町に抜ける渡島トンネル(全長32・7キロ)。今月6日、JR新函館北斗駅に最も近く、12年度から工事が進む同トンネルの「村山工区」(5・3キロ)を訪れた。

 道道上磯峠下線から作業所の敷地内に入ると、半円状の大きな入り口が目に入った。周辺には、作業員が拠点を置くプレハブ小屋やコンクリートを製造するプラントが並ぶ。コンクリートは使用する量が多いため、輸送費を考えると各工区で生産するほうがコストを抑えられるという。

 見学には、ヘルメットや防じんマスクはもちろん、反射材と軍手、長靴を身に着けることが不可欠だ。作業員の運転する車両でトンネル内に入ると、工区の半分以上に当たる3・1キロで既に掘削作業が終わっていた。

 場内の制限速度は時速30キロ。札幌延伸時に予定されている新幹線の最高時速は260キロ。その9分の1ほどのスピードで進む車両の中で、村山トンネル工事作業所の中田暁之所長は「開通したらトンネルの中をじっくり見ることができる機会もなくなります」と笑った。

■快適な作業空間

 安全を考慮して、掘削作業の手前約300~400メートル付近で車を降りた。風を送る太い管から流れてくる空気が体を包む。温度は15度に保たれており、不快な湿度は感じない。想像を覆す快適さだ。

 車両が通過したり、機械が作動するとごう音が響くが、人の声が聞こえなくなることはない。泥まみれの作業員はおらず、昔のトンネル工事とは全く異なる印象だ。

 トンネル内では60人ほどが昼夜2交代制で作業を進めている。工程は主に《1》掘削と内壁の強化《2》地面の整備《3》防水シートの施工《4》コンクリート覆工―の4種類。工事は流れ作業で進められており、工期の間は1人が同じ工程を担当する。習熟度を高めるとともにミスを減らす狙いがある。

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