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秋サケ、前年比3割減の記録的不漁 お歳暮品値上げも

 道内の秋サケ定置網漁がほぼ終わり、今期の漁獲量は10日時点で平成以降で最低だった昨年の同時期を3割下回る記録的な不漁となったことが、道のまとめで分かった。お歳暮商戦でサケの山漬けが1割高くなるなど影響が出ており、不漁が深刻な道東の漁業者からは悲鳴が上がっている。

 道によると、道内の漁獲量(10日時点)は前年同期比33%減の1572万匹。オホーツク海区が27%減の858万匹、十勝・釧路管内などのえりも以東海区が68%減の73万匹、根室海区が55%減の212万匹などとなった。前年を上回ったのは日本海海区のみ。

■道東の漁業者悲鳴

 釧路さけ定置漁業協会の新保太平会長(釧路管内白糠町)は「網を確認しても10匹も入っていない日もあった。こんな年が続いたら、もう漁を続けられない」。親魚確保のため、漁期を10日ほど残して11月21日に網を撤去した羅臼漁協(根室管内羅臼町)の萬屋昭洋組合長も「来年以降、どうなっていくのかという不安がある」と漏らした。

 道立総合研究機構さけます・内水面水試(恵庭市)の藤原真研究主幹は、不漁の原因について「2013、14年に太平洋沿岸で春の海水温が低く、サケの稚魚が生き残りにくかったことが影響した可能性がある」と指摘する。

■サケの価格は高騰

 不漁により、サケの価格は高騰している。全道の定置網漁業者でつくる研究会が7日に札幌市内で開いたお歳暮市では、全品を前年より一律500円上げ、売れ筋の2・6キロ以上の山漬けは4500円とした。値上げは1995年の開始以来初めて。研究会の皆川秀美会長(根室管内標津町)は「過去30年でこれほど捕れないのは初めて。値上げはやむを得ない」と話す。ただ、人気は変わらず、販売開始から10分で約200匹を完売した。

 不漁でサケの希少価値が高まり、売れ行きが伸びる現象もみられる。大丸札幌店では、新巻きサケやイクラなどを値段を据え置いたまま昨年より1割ほど分量を減らしたが、売り上げは1割伸びている。担当者は「不漁により贈り物としての価値が高まっている」とみる。

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