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煙草の匂い

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♪春色の汽車に乗って/海に連れて行ってよ/煙草(たばこ)の匂いのシャツに/そっと寄りそうから―。松田聖子さんの「赤いスイートピー」の一節だ▼主人公の女性はたばこのにおいが嫌ではないのだと思っていた。ところが、実は大嫌いという想定らしい。「自分が一番嫌いなにおいをしていても、それでも寄り添う」。それくらい彼が好きなんだと、作詞した松本隆さんがテレビで話していた▼歌の中ならともかく、現実世界でたばこのにおいは御免被りたい。最近は病院や学校、公的施設に加え、外食産業も受動喫煙対策を積極的に進める。呼気が含む有害物質を摂取しないよう、喫煙後45分間は立ち入り禁止の大学もある▼進むどころか後退しているのが、受動喫煙対策を強化するはずの健康増進法改正案を巡る政府・与党の調整だ。焦点だった飲食店の例外規定を巡り、対象を店舗面積30平方メートル以下から150平方メートル以下に緩和する方向だという。自民党「喫煙族」に厚生労働省が寄り切られた▼これでは家族連れが訪れるような店も喫煙可能になる。「吸う権利」を認めるにしても「受動喫煙がない限り」が大前提だ。この案で吸わない人の健康が守れるか▼松本さんはこうも話していた。「(当時より喫煙に厳しい)今は(この歌詞では)ちょっと難しいかもしれない」。一流の作詞家の感性も、たばこを巡っては私たちとそう変わりはない。2017・12・6

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