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【札幌】セリ香り豊か 大人の鍋

 ビルが立ち並ぶ札幌の中心街で隠れ家的な店を見つけた。地下に下りていくと、ぬくもりある空間が広がる「かけはし北二条店」だ。代表の下川部康雄さん(50)がはっぴ姿で出迎えてくれた。

 「生産者とお客さまのかけはしになりたい」と店を始めたのは4年前。野菜や魚、肉からお酒に至るまで、とことん味わい、研究してきたという。調理法はもちろん、食べるタイミングまで客に細かく説明するほどの徹底ぶりだ。「一番おいしい状態で食べてほしくて」と下川部さんは笑う。

 種類豊富な鍋物の中から、北海道では珍しい「セリ鍋」を頼んでみた。道産の鶏肉にネギやキノコ、豆腐などが入るが、主役は宮城県産のセリ。葉と茎だけでなく根の部分も丁寧に洗い、さっとくぐらせていただく。あっさりしているが、実に香り豊か。これぞ大人の鍋だ。1人前から注文できるのもうれしい。

 「干し数の子炙(あぶ)り」とは、初めて見るメニューだ。しちりんに載せ自分であぶるのだが、ちょうどいい焼き加減を教えてくれる。かむほどにうま味が広がり、酒のあてにうってつけだ。

 この時季はユリ根も外せない。江別産の「白銀ゆりねの天ぷら」をいただく。軽く塩を付けて口に運ぶと、ホクホク感と自然な甘さが際立ち、箸が止まらない。「下仁田ねぎ一本焼」は、丸ごと炭火で焼くという豪快でシンプルな一品。焼き上がったネギは目の前で外皮をむき、一口サイズに切ってくれる。素材の甘みが濃厚なので、余計な味付けは必要ない。

 北海道の地酒をはじめ、日本酒も60種以上そろう。飲んべえの「楽園」のような店だ。

<メモ>
 「かけはし北二条店」は札幌市中央区北2西2、マルホビル地下。(電)011・222・9984。営業時間は午後5時~翌午前0時(午後11時30分ラストオーダー)。年末年始(12月31日~1月3日)を除き無休。66席(禁煙席なし)。駐車場なし。

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