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杓子定規

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「お役所仕事」「杓子(しゃくし)定規」―。柔軟性に欠ける公務員の対応をこう揶揄(やゆ)することがある。筆者もかつて、電話取材で役所側のあまりの融通の利かなさに腹を立て、電話をたたき切った▼とは言うものの、それが法律や条例に従って仕事をする「公務」なのかもしれない。同じ案件なのにあっちを認めてこっちは認めぬ、では理解が得られないからだ。杓子定規は時として、譲ることのできない公務員の特性なのだ▼きのう文部科学相が認可した、加計(かけ)学園獣医学部新設を巡る一連の問題はどうか。確かに文科省の審議会は新設を認める答申を出した。しかし、それ以前の、政府が国家戦略特区で学部新設を認めたプロセスについては、多くの疑念が残ったままである▼来春の開学が決まり、学生募集も近く始まる見通しだ。恣意(しい)的な力で行政がゆがめられた恐れがあるにもかかわらず、物事がなし崩しに進んでいく。担当してきた文科省職員はどんな思いだろう▼印鑑が1カ所足りないだけで、役所は書類を受け付けてくれない。だが、それは仕方ない。そこに情実や忖度(そんたく)が働くようでは、公平性や公正性が揺らぐ。加計学園問題でも、同様の対応が求められるはずなのだが▼政府はこれで終わったと思っては困る。安倍晋三首相は疑念が晴れるまで、説明責任を果たさなくてはならない。首相の友人である学園理事長の国会証言も当然欠かせない。2017・11・15

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