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厚岸ウイスキー 発売前から「マチを元気に」

 【厚岸】昨年11月に厚岸町でウイスキー蒸留を始め、来年2月に初の商品を出す「堅展(けんてん)実業厚岸蒸溜(じょうりゅう)所」を巡り、地域活性化に生かそうとする動きが早くも広がっている。蒸溜所見学ツアーが開催されたほか、町内のバーはウイスキーの品ぞろえを大幅に強化、製造工程で出る麦芽の搾りかすを餌に使った牛の飼育も行われている。

■ヨードっぽい香り

 「いい匂いがしますね」。4日に初めて行われた厚岸蒸溜所の蒸留棟を外から見学するツアー。製造過程で発生する甘い香りが漂う中、蒸留棟外側のバルコニーに立ったウイスキー愛好家らは、ポットスチルを使った蒸留作業などをガラス越しに見た。その後、ツアー発着点の道の駅厚岸グルメパーク・コンキリエで、非売品の樽詰め前の原酒2種類を試飲し「ヨードっぽい香りがする」などと顔をほころばせた。

 蒸溜所はもともと、見学者を想定していなかったが、希望者が相次ぐため、蒸留棟内部がよく見える場所にツアー専用バルコニーを新設。コンキリエを運営する第三セクター「厚岸味覚ターミナル」がツアーを主催することになった。ツアーは年内に計6日、来年も4月ごろから週1日のペースで行う予定。厚岸味覚ターミナルの荻原俊和副支配人は「(町内で行われている)体験ツアーの新たな柱に」と力を込める。

■アイラ島にならって

 コンキリエでは今年4月、カキやウイスキーなどを楽しめる「オイスターバール」が開業。町特産のカキにウイスキーをかけて食べるスコットランドのアイラ島の風習をPRする。

 JR厚岸駅前にあるホテル五味(宮園1)は数年前から、レストラン内のバーのウイスキーの品ぞろえを強化。スコットランドを始めアイルランド、台湾などの約150種類をそろえる。世界的人気の日本の「イチローズモルト」13種類、「駒ケ岳」8種類などマニア好みの銘柄も目を引く。

 すでに、蒸溜所を見学する国内の酒類卸業者やスコットランドの蒸留所関係者がバーを愛用。一般客では女性の利用が比較的多いといい、五味尚紀支配人は「蒸溜所のシングルモルトが発売されれば、『厚岸のカキと厚岸のウイスキーを楽しめる』として厚岸に遊びに来る大きな動機付けになる。厚岸がジャパニーズ・モルト・ウイスキーの聖地になれば」と期待する。

■麦芽の搾りかすを飼料に

 ウイスキーの製造過程で出る麦芽の搾りかすは、タンパク質が豊富で良質な飼料となる。釧路太田農協は蒸溜所から搾りかすの供給を受け、希望する酪農家が牛の餌に使っている。9月に町内で開いた「ザ酪農祭」では、配合飼料に搾りかすを混ぜ与えて育てた牛の肉がバーベキュー用に初めて販売され、好評だった。

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